アストンマーチンのDTMプロジェクト、当初はホンダエンジン搭載計画だった?
レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコによれば、アストンマーチンのDTMプロジェクトは、当初はレッドブルとホンダが加わる計画だったという。
写真:: R-Motorsport
昨シーズン限りで撤退したメルセデスの後を受け継ぐ形で、今季からDTMに参戦するアストンマーチン。このプロジェクトは当初、メルセデスのパートナーを長年にわたって務めてきたHWAとレッドブルがサポートし、ホンダエンジンを搭載する形で、2020年シーズンから開始される計画だったという。
レッドブルは、F1チームのタイトルスポンサーを務めるアストンマーチンと密接な関係を築いており、2社が協力することで、エイドリアン・ニューウェイのデザインによるハイパーカー”ヴァルキリー”を開発した。
このレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、DTMを運営するITR会長のゲルハルト・ベルガーと、アストンマーチンのDTMチームを運営するRモータースポーツのフロリアン・カーメルガーを、2018年始めにひき会わせたという。この結果、2018年限りで撤退したメルセデスの後を引き継ぐ形で、Rモータースポーツとアストンマーチンが、2019年からDTMに参戦することになった。
しかしこのアストンマーチンのDTMプロジェクトは、2020年からスタートする予定だったという。そして、その時に搭載されるエンジンは、ホンダの計画だった。
ホンダは、DTMで使われている2リッター4気筒エンジンを既に持っている。DTMはスーパーGTとレギュレーションを統一(クラス1)しており、エンジンは既に同規格。つまりスーパーGT用エンジンをDTMマシンに流用することができるのだ。
「Rモータースポーツが、ホンダエンジンを搭載したマシンを使い、そしてレッドブル・テクノロジーから一定のサポートを受けて参戦するというプロジェクトだった」
マルコはmotorsport.comにそう語った。
「しかしホンダは、この計画を受け入れなかった。彼らはエンジンを持っている。しかし、DTMには興味がなかったんだ」
ホンダがエンジン供給を断ったことで、レッドブルもRモータースポーツのプロジェクトに参加することについて、興味を失ったようだ。それはRモータースポーツが、メルセデスの傘下とも言えるHWAのサポートも受けることになっていたことが大きい。
「我々はメルセデスと関係の強いチームと仕事をすることについては、興味を持っていなかった」
そうマルコは付け加えた。
「我々とメルセデスとの関係は、まだそれほど良くはないからね」
レッドブルは、アウディからDTMに参戦したマティアス・エクストロームのスポンサーを、2001年から2017年までの長きにわたって務めた。また2014年から2017年には、BMWのドライバーであるアントニオ・フェリックス・ダ・コスタとマルコ・ウィットマンについてもサポートしていた。
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