レネ・ラスト、BMWファクトリー入り。12年所属したアウディ離脱は、LMDhプロジェクト中止が原因か?
DTMで3度チャンピオンを獲得しているレネ・ラストは、12年所属したアウディからの離脱し、BMWのファクトリードライバーに加わる事になった。
#31 WRT Oreca 07 - Gibson of Rene Rast
JEP / Motorsport Images
DTMで3度チャンピオンを獲得したレネ・ラストは、今月に入ってアウディを離脱することを発表していたが、2023年からはBMWのファクトリードライバーとして活動していくことが明らかとなった。
彼が携わるプログラムの正確な詳細は後日明らかにされるものの、BMWは彼が来年、同社のマシンの多くを運転することになると述べた。
BMWは現在LMDh車両『MハイブリッドV8』の開発を進めており、2023年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権でデビューさせる予定だ。また、新型M4でGT3のレースでも存在感を示している。
ラストは12年間アウディに在籍し、3度のタイトル(2017年、19年、20年)を獲得。24勝、21回のポールポジションというDTM史上最も成功したドライバーのひとりとなった。DTM以外でもアウディのマシンを操り、スパ24時間レースを2度優勝、2014年にはADAC GTマスターズのタイトルも獲得するなど、GTレースで名を馳せている。
ラストは、「アウディで多くの成功を収めた後、新たな挑戦を楽しみにしている」と述べた。
「僕は随分前だけど、フォーミュラBMWでモーターレースの第一歩を踏み出した。それから約20年経った今、BMWに戻ることは素晴らしい話であり、僕にとってロジカルなステップだ。過去数年間、BMW Mモータースポーツで行なわれてきたことをフォローしていた」
BMW M Hybrid V8
Photo by: BMW AG
本来ラストは、アウディと2023年シーズン終了までの契約を結んでおり、IMSAとFIA世界耐久選手権(WEC)の両方に参戦する予定の新型LMDh車両の開発を指揮することになっていた。
しかし、アウディのLMDhプログラムは今年に入って非公式に中止されてしまった。これが、ラストがアウディを去ることになった主な理由のひとつと考えられている。
ラストはBMWのLMDhプログラムに参加する可能性が高い。BMWはまずIMSAで1シーズン戦い、その後WECに進出する予定だ。BMWはWECのファクトリーチームとして、現在ラストがWECのLMP2クラスでも所属しているチームWRTを指名している。
またラストは、来季からメルセデスを引き継いだマクラーレンの新チームからフォーミュラEに参戦する可能性が高いと見られていたが、BMWに加わったことでフォーミュラE参戦は不透明だ。
BMW Mモータースポーツの責任者であるアンドレアス・ルースは、ラストのファクトリー入りに次のように語った。
「私はアウディ時代からレネ・ラストのことをよく知っており、今回BMW Mモータースポーツで一緒に仕事ができることをうれしく思っている」
「彼は非常に多才なレーシングドライバーであり、我々のドライバー陣に加わる素晴らしい存在だ。彼の成功がそれを物語っている。彼はこれまで運転したすべてのクルマですぐに速さを発揮してきた」
「彼は仕事に対して細心の注意を払っており、私はいつもそれに感銘を受けてきた。レースであれ、クルマの開発であれ、彼は多くの分野で我々の大きな助けとなると確信している」
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