ヨーロッパF3最終戦:ストロールが3連勝でシーズンを締めくくる
ホッケンハイムで行われたヨーロッパF3最終戦は、すでにチャンピオンを決めているランス・ストロールが3連勝でシーズンを終えた。

10月14日から16日までホッケンハイムで行われたヨーロッパF3の最終戦。来シーズンのF1デビューが噂されているランス・ストロール(プレマ・パワーチーム)が3連勝を飾り、シーズンを終えた。
レース1:ストロールは一度順位を落とすも、トップを奪い返し優勝
ランキング首位のランス・ストロール(プレマ・パワーチーム)は、オープニングラップをリードしていたが、その後ターン2でタイヤがロックしてしまい、その間にチームメイトのマキシミリアン・ギュンターとニック・キャシディに先行されてしまった。
しかしその二人もヘアピンで突っ込み過ぎてしまう。ギュンターが先行し、ストロールはなんとかキャシディの前に出た。ストロールはその後ギュンターのインに飛び込む、トップを奪還。ギュンターはレコードラインからはみ出してしまい、3番手まで順位を落とした。
ストロールは、ギュンターからプレッシャーをかけられていたキャシディを引き離していく。4周目にはギュンターが前に出たが、時すでに遅し。ストロールには届かなかった。
そのままストロールが優勝し、6.2秒遅れてギュンターが2位でフィニッシュ。キャシディが3位、ラルフ・アーロンが4位に入り、プレマ・パワーチームが上位を独占した。
レース2:ストロールがポール・トゥ・ウィン
レーススタートでは、2番手スタートのジェイク・ヒューズ(カーリン)がスタートを失敗。ストロールはターン1までに大きなリードを築いた。
レッドブルのジュニアドライバーのセルジオ・セッテ・カマラ(Motopark)は、4番手スタートから順位を上げて2番手に浮上。レース序盤はストロールに匹敵するペースを見せていたが、スタートでフライングと判断されてしまったため、ドライブスルーペナルティを科され、ポイント圏外まで順位を落としてしまった。
最後までストロールがトップを走りきり、今シーズン13勝目を挙げた。2位には、BMWのジュニアドライバーのヨエル・エリクソン(Motopark)が入った。エリクソンは、ヨーロッパF3のルーキーカテゴリーでチャンピオンを獲得した。
ミュッケのデイビット・ベックマンが3位に入り、スタートで失敗したヒューズが4番手に入った。
キャシディは、序盤にアレクサンダー・シムス(HitechGP)との接触によりリタイアしている。両者はヘアピンの入り口で接触し、コーナーで膨らんだ後再度接触。キャシディはサスペンションを破損してしまった。
レース3:ストロールが優勝で初のハットトリック
4番手スタートのストロールは、スタートで2番手まで順位を上げ、ヘアピンでタイヤをロックさせたエリクソンをパスし、トップに浮上した。メルセデスコーナーではアウト側を走らざるを得なかったストロールは、エリクソンを抜くも、コーナー出口の縁石でエリクソンに抜き返されてしまった。
その後、ストロールはヘアピンでエリクソンとサイドバイサイドになり、次のコーナーで彼をを再度パスしてトップに浮上。そのままレースを終え今シーズン14勝目を挙げた。また、これが彼にとって初のハットトリック(同一ラウンド3連勝)になった。
セッテ・カマラは、レース前半は4番手を走行するも、ヒューズからプレッシャーを受け、6位でレースを終えた。そのヒューズはキャシディの後ろを走行していたが、レース終盤にはキャシディをオーバーテイク。ヒューズが3位、キャシディは4位でフィニッシュした。シムスもセッテ・カマラをオーバーテイクし、彼は5位入賞を果たした。