【欧州F3】賞金総額50万ユーロに増額。F1への”道”として地位向上へ

F1を目指すドライバーが挑戦するカテゴリーとしての地位向上を狙い、F3ヨーロッパは賞金総額を50万ユーロに増額することを発表した。

 FIA F3ヨーロッパ選手権の賞金総額が、50万ユーロ(約6043万円)まで増額されることが発表された。その内訳は、ルーキーの成績優秀者に支払われる合計20万ユーロ、成績に従ってチームに分配される20万ユーロ、そしてその年のチャンピオンに”条件付き”で支払われる10万ユーロとなっている。

  2016年のルーキーチャンピオンシップでは、ルーキーの中の成績トップに10万ユーロ、2位と3位にそれぞれ5万ユーロの賞金が支払われた。

 F3ヨーロッパのチャンピオンに賞金10万ユーロが支払われるためには、”FIAが運営する”別のシリーズに移籍することが条件となるようだ。

 F3ヨーロッパシリーズの広報担当者は、F1の下位カテゴリーにあたるGP2や、GP2の下位カテゴリーのGP3は”10万ユーロ”の対象になるカテゴリーではないと、motorsport.comに対して認めた。GP2やGP3は、FIAが運営するカテゴリーではないためだ。

 F1への昇格を夢見るドライバーにとって、F3ヨーロッパは重要なカテゴリーだ。現在、F1に参戦するために必要なスーパーライセンス取得には、他のシリーズに参戦することで得られるスーパーライセンスポイントを獲得する必要があるからだ。

 現在行われているシリーズの中では、GP2の成績優秀者に与えられるポイントが多く、次にF3ヨーロッパが位置している。FIA F2選手権はGP2よりも多くのポイントを獲得できることになっているが、2012年以降シリーズ自体が開催されていない。

 2017年からハイテック・ジーピー(HITECH GP)に加入しF3ヨーロッパ選手権に挑戦する牧野任祐も、スーパーライセンス獲得を狙う若手ドライバーのひとりだ。

「年間チャンピオンか2位になれば、スーパーライセンスの(獲得に必要な)ポイントを獲得することができます。それが、自分がやらなければいけないことだと思っています」と牧野は語った。

「F1のワールドチャンピオンになるのが、僕の目標なんです。そのためにはスーパーライセンスのポイントが高く、コースに慣れることができ、語学を習得することもできるヨーロッパに渡るのが、どう考えても一番の近道だと思いました」

 FIAはF1への昇格を狙う若手ドライバーが競い合うカテゴリーとして、F3ヨーロッパの価値を向上させ、ドライバーの支援を行っていくことを目的に賞金を増額し、FIAが運営に関わっていないGP2やGP3への人材流出を抑えたいようだ。

「シングルシーターのレースにおいて、このチャンピオンシップの価値を向上させることは、チームやドライバーのためであり必要不可欠なことだ」と、FIAシングルシーター委員長であるステファノ・ドメニカリは語った。

「昨年からルーキーチャンピオンシップの上位に授与された賞金に加え、今年から新たに導入されたチームへの報奨金によって、我々は参加者を資金援助したいと思う。これにより、チームはより広い範囲でドライバーを探すことができるし、才能があるにもかかわらず資金が不足している若手ドライバーに、シートを与えることができる」

「シリーズに参加している全ての関係者は、このシリーズを強化し、全ての競技者にとって魅力的なプラットフォームとして維持できるように協力している」

 2016年シーズンのF3ヨーロッパのルーキーチャンピオンであるジョエル・エリクソンと2位のラルフ・アロンは、どちらも2017年シーズンはF3ヨーロッパに残留するが、3位のアンソニー・ヒューバートはGP3に移籍することになりそうだ。

 また、F3・ユーロシリーズからF3ヨーロッパに生まれ変わってからの5年間で、2013年のチャンピオンであるラファエレ・マルチェロはGP2に、2014年のチャンピオンであるエステバン・オコンはGP3に移っており、オコンはその後F1への参戦を果たしている。一方で、2016年のチャンピオンであるランス・ストロールはF3ヨーロッパから直接F1にステップアップし、今年ウイリアムズからデビューすることになっている。

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