マクラーレン、過激なAmazonドキュメンタリーは演出ではないと主張
マクラーレンは、Amazonのドキュメンタリーに含まれる過激なシーンは演出ではなく、F1チームに起きている現実だと主張した。
マクラーレン・ホンダの2017シーズンにAmazonが密着し、その舞台裏を映し出したドキュメンタリー『Grand Prix driver』が先週、プライムビデオで公開された。日本でも字幕付きで公開されている。マクラーレンとホンダの関係悪化を露わにしたこのシリーズについて、マクラーレンのエグゼクティブディレクターのザク・ブラウンは、チームとして何も手を加えていないと主張した。
全4回からなるこのシリーズにおいて、Amazonのクルーは2017シーズンへの準備を進める段階から、これまでにないほどのレベルでチームへの密着取材が許された。その結果、最終的にホンダとの関係が崩壊に至るほどの、チームの苦闘と不満が暴露されることとなった。
新車のエンジン始動の際に問題が発生したシーンや、プレシーズンテスト中にフェルナンド・アロンソが発した、目を見張るような無線での会話といったシーンは、シリーズを見たファンから”賞賛”を受けた。
マクラーレンが、自分たちの不満をそういった過激なシーンとして白日の下に晒したいという欲望を持った可能性は十分にあるだろう。しかしブラウンは、そういった演出はしていないと主張した。
「我々は決断を下したんだ。そのようなドキュメンタリーを撮影するつもりなら、その目的が真実の追求でなければならないとね」
「だから、彼ら(Amazonの撮影クルー)を毎週火曜日に行われるレース後のミーティングにも出席させた」
「もしそれがマクラーレンの関係者によって撮影され、編集されれば逆効果になると我々は考えた。これこそがF1チームの内部で起こっていることなのだとみんなに見せたかったんだ」
ドキュメンタリーの目的は当初、F1デビューを果たすストフェル・バンドーンのルーキーシーズンに焦点を当てることだった。にもかかわらず、ブラウンはホンダのパワーユニットにトラブルが続発した際、撮影の続行を考え直したりはしなかったと話した。
「それ(ドキュメンタリー)は、予定していたようなものではなかった。しかしそれが真実であり、とてもリアルだった。そしてそれこそが、ファンが必要としているものなのだ」
「我々はありのままだ。そして、我々はやることすべてについて必ずしも政治的に正しい決断をしようとするとは限らない。”ガード”を少し下げて、ファンをチームの内部に招待しようではないか」
「我々も、違うストーリーになることを期待していた。本来、ストフェルを取り上げることが目的だったんだ。しかしあのようなことが起きて、ストフェルに起きた様々な事件を取り上げることになってしまった」
「我々がそのドキュメンタリーを見れば、思わず唸ってしまうようなシーンもある。しかし、人々が我々のオープンで正直で透明なアプローチを賞賛してくれることを願っている」
より開かれたF1を
2018年、F1はより多くのチームの舞台裏に迫ったシリーズの製作を目指し、Netflixとの契約をまとめようとしているようだ。ブラウンは、サーキットから離れてしまったファンを呼び戻すために、もっと多くのことをしていかなければならないと考えている。
「ガレージで何が起きているのか、ファクトリーで何が起きているのかをもっと多くの人々に見てもらう必要がある。なぜならそれは、非常に魅力的だからだ」
「F1チームには目指すものがあり、それゆえライバルに深い疑心暗鬼を抱いてしまうこともあるが、”企業秘密”を漏らさないようにしながらも、もっとファンが近づけるようにオープンになるべきなんだ」
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