ウェーレインと若手のラッセル、メルセデスのリザーブドライバー就任
ザウバーのシートを失いDTMに復帰するウェーレインが、メルセデスのリザーブドライバーに就任することが発表された。

メルセデスは、ザウバーのシートを失いDTMに復帰するパスカル・ウェーレインと、現GP3王者で今季からFIA F2選手権に挑戦するジョージ・ラッセルがリザーブドライバーとなることを発表した。
ザウバーがフェラーリとの距離を縮めたことでアルファロメオ・ザウバーが誕生し、フェラーリ育成ドライバーのシャルル・ルクレールがF1デビューを果たすことになった。これに伴い、メルセデスの育成ドライバーであるウェーレインは、ザウバーのシートを失うことになった。
ウェーレインは今季、2015年にチャンピオンに輝いたDTMに復帰することを発表している。一方でメルセデスは、彼とF1との関わりをある程度残しておきたいと考えているようだ。
「パスカルについて我々は適切な解決策を見つけることができず、彼はDTMに戻ることになったが、彼は我々のリザーブでもある」と、メルセデスのチーム代表トト・ウルフは語った。
「そして、どんな選択肢が現れるかを見守ることにしよう」
今季、ウェーレインはF1の21戦すべてでチームに帯同できるわけではない。DTMのノリスリンクとミサノが、フランスGPとベルギーGPの日程とそれぞれ被っているからだ。
一方、ウェーレインと同じくリザーブドライバーに就任したラッセルは、全戦でチームに帯同することができるはずだ。
ラッセルは昨シーズン終盤、メルセデスのカスタマーチームであるフォースインディアから2度フリー走行に出走しているが、フォースインディアは今季ニコラス・ラティフィをリザーブ兼テストドライバーに任命している。
ウルフはラッセルについて「我々はジョージがF2をどう戦うか見ている」と述べた。
「彼はシミュレーターで素晴らしい仕事をしているし、GP3のタイトルを獲得し我々の期待に応えている。フォースインディアも彼にとても良い印象を持ったようだ。F2は次のステップだ。彼がそこでどんなパフォーマンスを見せるかが知りたい」
2019年のF1復帰を目指すと公言しているウェーレインは、スーパーフォーミュラ参戦に興味を持っており”参戦のチャンスは残っている”と語っていたが、リザーブドライバーに就任したことで来日が実現する可能性はなくなったと言えそうだ。
若く、才能あるカートレーサーを探すメルセデス
メルセデスはレースドライバーのルイス・ハミルトン、バルテリ・ボッタス以外に、フォースインディアでF1を戦っているエステバン・オコンやウェーレイン、ラッセルを育成ドライバーとしている。
現在、メルセデスはドライバー育成プログラムを加速させるべく、カートを戦っているレーサーの才能を見極めようとしているとウルフは明かした。
ウルフによれば、メルセデスはすでに11歳のイタリア人、アンドレア・アントネッリに目をつけているという。アントネッリは昨シーズン、WSKスーパーマスターシリーズの60ミニクラスをランキング3位で終え、今月初めに行われたウインターカップ開幕戦で優勝を飾った。
「我々は遠い未来に目を向けている。我々は初めて、カートに注目し始めた」とウルフはチームのドライバー育成ドライバーについて話した。
「アンドレア・アントネッリという、わずか11歳の並外れた子どもがいるんだ」
「モーターレーシングの”草の根”に戻って、子どもたちの成長を見守るのはとても楽しいことだ。10歳や11歳の子どもが、6年か7年経った後に”次のルイス・ハミルトン”になれるかなんて、誰にも分からない」
この記事について
シリーズ | F1 |
ドライバー | パスカル ウェーレイン |
チーム | メルセデス |
執筆者 | Scott Mitchell |