






メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、メルセデス育成ドライバーのパスカル・ウェーレインが来年ウイリアムズに加入する可能性はわずかしかないことを認め、ウイリアムズの第一候補はロバート・クビサであると語った。
メルセデスはウェーレインをウイリアムズに乗せるために懸命に動いている。またその契約には、パワーユニットのコストを減額するといった契約における商業的な要素も含まれている可能性がある。
しかしウルフは、アブダビGP後に行われるタイヤテストにウイリアムズから参加するクビサがF1復帰を果たしてもおかしくないと話した。
「ウイリアムズの最優先候補はロバートだと明確に話してきた」とウルフはmotorsport.comに語った。
「私としては、ロバートはウイリアムズでのチャンスを掴むに値する。これはパスカルにはどうしようもないことだ」
「ロバートがうまくやれない可能性もわずかにある。しかし誰もそんなことは望んでいない。皆が本当に彼のことを応援している」
「私はふたつの考えの狭間にいる。というのもF1のため、ロバートのため、そしてウイリアムズのために、彼がうまくやることができれば素晴らしいと思う。しかし一方で、これがパスカルにとって最後のチャンスのようにも思える。彼は我々のジュニアドライバーだ。どう物事が進んでいくのか見てみよう」
またウルフは、ひとりのメルセデスドライバーのためにプッシュできることには限界があると述べた。
「チームとして、パスカルを我々のカスタマーチームのひとつに押し込むべきだとは思わない。なぜなら、常にベストなドライバーを獲得しようとしているチームを尊重することがF1の根底にはあるからだ。私は自分たちのチームのドライバーに関する決断を下しているウイリアムズやフォースインディアを尊重している。それを妨害するつもりはない」
彼は来年ウェーレインがメルセデスのサードドライバーになる可能性があることも認識しており、レーシングプログラムは好ましいものになるだろうと示唆したが、「役割はあるが、十分なものだとは考えていない」と話した。
一方ウェーレインは、2015年にタイトルを獲得したDTM(ドイツツーリングカー選手権)に戻ることも考えている。Team HWAのロバート・ウィケンスが来シーズンからインディカーに転向するため、シートの空きもあるのだ。
だがウルフは、他のオプションについては何も決まっていないと話した。
「プランAに集中している。これがどう進んでいくのか見てみるつもりだ。もしプランAが機能しなければ、他のオプションを考える必要がある。何も決まっていない」
「DTMが論理的な場所だとは思わない。パスカルは多くのものをもたらすことができるし、それは人々もわかっている。彼がインディカーに収まろうとスーパーフォーミュラに収まろうと、非常に力強いパフォーマンスを発揮するだろう」
ウェーレイン自身は、何かが起こるのをただ待っているのではなく、知らせを求めて積極的にウルフへ問い合わせているという。
「僕は常に事前対策を行いたいし、全てに携わりたい。それに話し合いや議論などのことも知りたい。僕はそういうことに関わりたい。僕はOKと言っていないし、彼らは僕に対してそれを許すだろう。僕が心配する必要はない」
「そういうことはそんなに嫌いじゃない。僕は常に事前対策をしている。僕はトトとの電話でイライラしているよ! ご存知の通りパドックはとても狭いから、全員とコンタクトを取ることができる」
またウェーレインは、2018年にシートを失うことはF1キャリアが終わることを意味するものではないとも語った。
「そうだとは思っていない。僕は引退するつもりはないよ!」
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この記事について
シリーズ | F1 |
ドライバー | パスカル ウェーレイン , ロバート クビサ |
チーム | ウイリアムズ |
執筆者 | Adam Cooper |