





先日行われたイタリアGPに、メルセデスのニコ・ロズベルグはミディアムタイヤを2セット持ち込み、フリー走行でそれを試していた。
メルセデスは、ソフトタイヤとミディアムタイヤを使用する1ストップ作戦で決勝レースを戦った。つまり、1セットしたミディアムを持ち込まなかったハミルトンは、フリー走行で試すことができず、決勝レースで初めてミディアムタイヤを履いたというわけだ。
しかし、メルセデスのチーム代表のトト・ウルフは、このことがハミルトンにとってハンディキャップになるとは考えていなかった。
「レースでミディアムを履いてコースに出た時に、彼は初めてその感触を理解することになる」
そうレース前にウルフは語っていた。
「今日のルイスにはキレがある。彼は0.3秒か0.4秒速いから、ミディアムタイヤの件は問題じゃない」
またウルフは、ハミルトンがスタートのことを考えて、タイヤのフラットスポットについて話していたというが、それについても「問題はない」と語っていた。
ソフト→ミディアムという、トップ10スタートの中ではメルセデスしか採用しなかった戦略のおかげで、彼らはアドバンテージを得ることができるとも、ウルフは考えていた。
「これが他の戦略よりも良いものだと紙面上ではわかっていたけど、主要な戦略ではなかった。だけどそういうものは、いつも他とは異なるものだ」
「マシンはすごく良いと思う。シャシー、エンジン、ドラッグ、ダウンフォースなど、よくバランスが取れている。他の人たちと異なる点もあるが、決勝になれば、それがきちんと機能してるとわかると思うよ」
ハミルトンはスタートでミスをしたために勝利を逃したものの、それを除けば、ウルフの言った通り、イタリアGPのメルセデスは、マシンの面でも、戦略の面でも一歩抜きん出ており、圧倒的な1-2フィニッシュを果たした。
さて次戦は、昨年苦労したシンガポールGP。コースの特性も、モンツァとは全く異なる。彼らが持つアドバンテージが、再び発揮されることになるのだろうか?
この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | イタリアGP |
ロケーション | アウトドローモ・ナツィオナーレ・ディ・モンツァ |
ドライバー | ルイス ハミルトン |
チーム | メルセデス |
執筆者 | Adam Cooper |