クリスチャン・ホーナー「チームオーダーは必要なし。でも最優先は”互いに尊重する”こと」

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クリスチャン・ホーナー「チームオーダーは必要なし。でも最優先は”互いに尊重する”こと」
Jonathan Noble
執筆: Jonathan Noble
2016/10/04 8:31

レッドブルのクリスチャン・ホーナーは、ふたりのドライバーにチームオーダーを課すのは、不公平だと語っている。

Race winner Daniel Ricciardo, Red Bull Racing (Right) in the FIA Press Conference with team mate Max Verstappen, Red Bull Racing
Race winner Daniel Ricciardo, Red Bull Racing (Right) in the FIA Press Conference with team mate Max Verstappen, Red Bull Racing
Max Verstappen, Red Bull Racing in the FIA Press Conference
Daniel Ricciardo, Red Bull Racing RB12 leads team mate Max Verstappen, Red Bull Racing RB12
Daniel Ricciardo, Red Bull Racing RB12
Race winner Daniel Ricciardo, Red Bull Racing (Right) celebrates with his second placed team mate Max Verstappen, Red Bull Racing in parc ferme
Race winner Daniel Ricciardo, Red Bull Racing (Right) celebrates with his second placed team mate Max Verstappen, Red Bull Racing in parc ferme
Valtteri Bottas, Williams FW38

 ピットウォールでレースを見守っていたクリスチャン・ホーナーは、マレーシアGPで非常に困難な瞬間に直面した。チームのマックス・フェルスタッペンとダニエル・リカルドが、異なる戦略にもかかわらず、コース上で順位を争うことになっていたからだ。

 レース中には2回、チームオーダーを発令してもおかしくはないシーンがあった。しかしホーナーは、最優先事項は、ふたりのドライバーに対して公正さを維持することだったと語る。

 その最初のシーンは、フェルスタッペンがリカルドの急接近した時だ。その時、レースはまだルイス・ハミルトン(メルセデス)がリードしていて、その差はピットウインドウの中にあった。このシーンでリカルドに対し、フェルスタッペンを先に行かせるように指示したとしても、それは正当化されていたはず。なぜなら、彼はラップタイムを失うわけにはいかなかったからだ。

 しかしレース後にホーナーは、すでにハミルトンとの戦いには敗れたと考えていたので、フェルスタッペンとリカルドに自由に戦わせることを決めたと語っている。

「基本的にはこの時点で何が起こったのか、それは実に明確だ。マックスはハードタイヤを履いていて、そのまま最後まで走りきるつもりだったんだ」

 そうホーナーは説明する。

「ダニエルは、21周目か22周目にピットストップを行っていた。その後、彼とは最後まで走りきれると感じたかどうか、議論していたんだ」

「ダニエルが6〜7周走った後に返してきた答えは、『イエス』だった。つまり、その時点でふたりはコース上のポジションのために戦っていたわけだ」

「そこには何の干渉もしなかった。そしてふたりに与えた指示は、互いに尊重し合い、そして互いにレースをしろということだけだった」

「そしてお互いにきちんとスペースを残していた。ふたりは素晴らしいホイール・トゥ・ホイールのレースを繰り広げたが、常に彼らは数百人に及ぶスタッフたちに敬意を表し続けたんだ」

 ハミルトンに先行することは、優先順位が高くなかったのかと訊かれたホーナーは、次のように答えた。

「我々は、ルイスがストップしようとしていること、そしてストップしてニュータイヤを着けることを知っていた。そしてとにかく、迫ってくるだろうと。だからその時点では、もしトラックポジションで勝ったとしても、それによって得られることは何もなかった」

「我々は前で起きていることよりも、後ろで何が起きているかの方を熱心に見ていた。ダニエルがマックスに抜かれていたら、レースの終盤に脅威にさらされるよりも、すぐニコ(ロズベルグ)をカバーするために、彼をピットインさせていただろう」

最終的な”バトル”

 ハミルトンがエンジントラブルによりリタイアしたことで、リカルドがコース上のポジションを守ったことは、非常に重要であったことが証明された。それが意味することは、リカルドがレースをリードすることになったということだ。

 そしてレッドブルは、勝利を確実なモノにするためには、ふたりのドライバーをピットに呼び戻し、そして新しいタイヤを履かせる必要があるということを理解していた。

 本来ならレッドブルは、勝利をさらに確固たるものとするために、ふたりのドライバーにポジションをキープするよう指示を送ってもいいはずだ。しかし、ホーナーはそうせず、またもふたりに自由に戦わせることを選択した。

 ポジションをキープさせること、そういう指示を出す誘惑に駆られたかどうか尋ねられたホーナーは、次のように語った。

「いや、私はその後決めたんだ。両方のレースエンジニアに、自由にレースをさせるよう指示した。しかし、確実に43ポイント(1-2フィニッシュ)を獲得するのが最優先だった。だから、それを尊重するよう、各ドライバーに依頼したんだ」

「彼らがしたこと、そして我々の視点から考えれば、それを行うことに問題はなかった。彼らは両方とも同じエンジンモードだったし、同じパワーの状態にあった。だから、一方に対して、本当の意味でのアドバンテージは特になかった」

勝利を逃しても、落ち着いているフェルスタッペン

 フェルスタッペンはレース後、勝利を逃したことに対して少し苛立っていた。しかしホーナーは、フェルスタッペンがチームの判断に対して不満を露わにするようなことはなかったと語る。

「彼は完全に落ち着いている」

 ホーナーはそう語った。

「明らかに彼はすべてを懸けていたし、レースに勝とうとしていた。彼らがターン5〜6をサイド・バイ・サイドで並んで駆け抜けた時が、このレースの決定的な瞬間だった。それは素晴らしかったし、フェアなレースだった」

「彼らはデブリーフィングで話し、より満足した。それは長く、熱く、そして厳しいレースだった。そして彼は大丈夫だ。絶対に大丈夫だよ」

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