「シンガポールでのニコは過去最高のニコ・ロズベルグだった」とウルフ
メルセデスのトト・ウルフは、シンガポールGPでニコ・ロズベルグが見せたパフォーマンスは、彼のキャリア最高のモノだったと考えている。












メルセデスのニコ・ロズベルグは、シンガポールGPで圧倒的な速さでポールポジションを獲得し、さらに決勝レースの後半にはフレッシュなタイヤで急接近してくるレッドブルのダニエル・リカルドを退け、優勝を果たした。そして、ドライバーズランキングの首位に返り咲いた。
一方、チームメイトのルイス・ハミルトンは、マリーナベイ・ストリート・サーキットに対する最適なセットアップを探すことができず、3位でフィニッシュするのが精一杯だった。
チームの代表であるトト・ウルフは、ロズベルグのパフォーマンスの素晴らしさに、全くの疑いを持っていない。
「私は2013年以来、ニコと共に仕事をしてきた。今回のニコは、それ以来最高のニコ・ロズベルグだった」
ウルフはそう解説する。
「我々は、ルイスがここで素晴らしいペースを発揮する傾向にあると口にしてきた。しかし今週末、それはニコに見られたものだった。彼は眩いばかりに輝いていた」
「彼は予選Q2で、0.6秒も速かった。それは我々がここで見たことのないことだ。そして、彼は同じようにレースをした。彼は素晴らしいスタートを決め、ペースをコントロールした。逆にルイスは、今週末うまくいかなかった」
「彼は正しいセットアップを見つけることができなかった。そして、彼は正しい方向性を選ぶことができず、後方に沈んでしまったんだ」
勢いではない
ロズベルグは今回の勝利で、3連勝を飾った。しかしウルフは、この事実から多くのことを読み取るべきではないと言う。なぜなら、タイトル争いに向けた勢いは、彼の働きによって、向きを変えたように見えるからだ。
「我々がひとつ上がれば、何かがひとつ下がるという傾向を持っている」
ウルフはそう語る。
「我々このようなことを3年間見てきた。彼らふたりはチャンピオンシップのために戦ってきて、そしてみなさんは彼らの浮き沈みを見てきたことだろう」
「私は数週間前に、ルイスの勢いについて話したことを覚えている。そして突然、我々はニコの素晴らしい週末に直面した。2週間後、我々はマレーシアで、それが変わるのか、それともそのままなのかを見ることになるだろう」
ウルフは、ルイスのここ最近の敗北からも、多くのことを読み取ることはできないと考えている。なぜなら、スパでの彼はパワーユニット交換のためのペナルティを受け、そしてイタリアでは最悪のスタートを切ったからだ。
「スパは彼にとって本当に良くないレースだった。なぜならパワーユニットのペナルティがあったし、ここでは良いスタートを切ることができなかった」
そうウルフは言う。
「彼はそこからリカバーすることができなかった」
「シンガポールでは、フリー走行で満足に周回を重ねることができず、セットアップの正しい方向性を見出せなかった場合は、それは悪循環につながる」
「自信を持つこと、これはシンガポールにおいてもそうだし、チームメイトに打ち勝つためには重要なことだ。ニコは今週末それをした。それはとても難しいことだけどね。ルイスは、それを認める最初のひとりだと思うよ」
この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | シンガポールGP |
ロケーション | シンガポール市街地コース |
ドライバー | ニコ ロズベルグ |
執筆者 | Jonathan Noble |