シンガポールFP3:フェルスタッペンが首位も、僅差でベッテルが続く
F1第14戦のフリー走行3回目が行われ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがトップタイムをマークした。

F1第14戦のフリー走行3回目(FP3)が行われ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがトップタイム。フェラーリのセバスチャン・ベッテルが僅差で続いた。
60分のセッションがスタートすると、初日に出遅れた感のあるフェラーリ2台がソフトタイヤを装着してコースインしていった。気温は29度、路面温度は38度というコンディションだ。
フェラーリの2台はソフトタイヤの”皮むき”を行いピットイン。レッドブル勢も同様にソフトタイヤでインスタレーションラップを行った。
まず、メルセデスのバルテリ・ボッタスがウルトラソフトでタイムを残したが、これは1分45秒台と振るわず。続いてフェラーリ勢がウルトラソフトを履いてアタックし、ベッテルが最終セクターでウォールにタイヤをヒットさせながらも1分43秒237をマークした。
ルイス・ハミルトン(メルセデス)もベッテルから約1秒遅れの3番手。ボッタスは無線でグリップ不足を訴え、トロロッソ勢にも先行を許した。
”ステゴサウルス”と呼ばれるエンジンカバーを投入してきたフォースインディアは、セルジオ・ペレスが2番手、エステバン・オコンが3番手と、キミ・ライコネン(フェラーリ)を上回った。
セッション折り返しを前に、レッドブル勢がウルトラソフトでコースイン。ダニエル・リカルドはベッテルの約0.3秒遅れだったが、フェルスタッペンは1分42秒249を記録し、軽々とベッテルの記録を上回った。
セッション残り27分、ザウバーのマーカス・エリクソンがターン19でクラッシュし、セッションは赤旗中断となった。エリクソンはターン出口で挙動を乱し、リヤからウォールに接触。リヤウイングとディフューザーにダメージを負ったが、自走してピットに戻った。
中断の前にリカルドが2度目のアタックでタイムアップを果たしており、この時点でレッドブルが1-2。ベッテルが3番手につけているが、ライコネンは9番手となっている。また、メルセデスもボッタスが4番手、ハミルトンが10番手と今シーズンこれまで見たことがないようなオーダーとなった。
残り時間19分からセッションが再開。ここでフェラーリ、メルセデスが新品のウルトラソフト装着してコースイン。赤旗中断直前にアタックを邪魔された形となってしまったマクラーレン勢もユーズドのタイヤでアタックを行った。
ベッテルが1分41秒901をマークしトップに浮上。一方でメルセデス勢は最初のアタックではレッドブル勢を超えられず、ラップをまとめたフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)が彼らの前に立った。ただ、2度目のアタックでハミルトンが3番手にポジションアップ、ボッタスが6番手となった。
少し遅れて、レッドブル勢もアタックへ。フェルスタッペンがベッテルより0.072秒速いタイムでトップを奪回したが、無線で”マシンが勝手にギヤを変えてしまう”と訴えてピットに戻り、リカルドはターン10でウォールに軽く接触してしまいアタックをやめてしまった。
ただ、どちらも重症ではなかったようでチェックも兼ねて再び走行を行った。リカルドは、6番手のままだったもののセクター2で自己ベストをマークしており、問題はなさそうだ。
60分のセッションを終え、トップはフェルスタッペン。2番手にはベッテルがつけた。3番手にはハミルトンが入り、3チームがトップ3を分け合った。
驚きなのはその後ろ。新品のウルトラソフトでセッション終盤にアタックを行ったマクラーレン勢がアロンソ4番手、ストフェル・バンドーンが5番手に入ったのだ。
6番手リカルドの後ろは、安定した速さを見せるルノーのニコ・ヒュルケンベルグ。8番手にボッタス、9番手にライコネンと後方に沈んだのは、それぞれのチームにとって悩みの種か。
マクラーレン勢がいつも以上に上位につけていることや、レッドブルが好調を維持していることから、予選は大注目。スタートはこの後、日本時間22時からだ。
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