バトン「F1を長くやりすぎて、モータースポーツを嫌いになりかけた」

ジェンソン・バトンは「F1を長くやり過ぎた」と語り、そのせいで”モータースポーツへの愛”を失いかけていたと明かした。

 ジェンソン・バトンは、F1に1年間長く留まりすぎたと考えている。このため、モータースポーツを”愛”する気持ちが、削がれてしまったと感じていたようだ。しかしバトンは、今年スーパーGTの鈴鹿1000kmに参戦。この経験がモータースポーツへの情熱を取り戻すきっかけとなり、来年には何らかのカテゴリーにフル参戦することを目指しているという。

 日本GPの金曜日、バトンは今季モナコGPに出走したにもかかわらず、1年間F1から離れることは、今後の何をやりたいのかを正確に掴むためには、必要なことだったと語った。

「それは素敵だったし、必要なことだった」

「僕のキャリアには、これまでにも多くのことが起きた。でも、それについて考える時間がこれまでなかったんだ。起きたことについて、自問自答する時間が今年は必要だった」

「確かに僕は今年、モナコでレースをした。決勝は忘れたいような内容だったけど、それでも予選はうまくいった。モナコでこういう”モンスター”をドライブする……他のカテゴリーには真似ができないところだし、2017年のマシンをドライブするのは、かなり特別なことだ。しかし、F1を失うのは寂しいことだろうか? 答えはノーだ」

「レースは恋しいけど、僕は少しだけレースを嫌いになってしまった。多分、F1で長くレースをしすぎてしまったんだと思う」

ジェンソン・バトン(#16 MOTUL MUGEN NSX-GT)
ジェンソン・バトン(#16 MOTUL MUGEN NSX-GT)

Photo by: Shigenobu Yoshida

  しかしバトンは、鈴鹿1000kmに出走したことで、来年モータースポーツを戦う熱意が再燃したと語る。

「僕は良い結果を得られぬまま、そのレースを終えてしまった。起きる可能性があるあらゆる問題に見舞われてしまったからね。でもそれを終えてから、レースに戻りたいと感じていたんだ」

 そう彼は語った。

「レースを終えてすぐに、僕はマシンに戻りたいと思ったし、もう一度レースがしたいと思った。そんな気持ちを抱くなんて、久しぶりのことだ」

「何かをドライブしたくて、ウズウズしている。来年、僕は何かのレースをするだろう。それがアメリカなのか、ヨーロッパなのか、それとも日本なのか……僕もまだ知らないけどね」

「いくつか選択肢がある。そして、フルシーズンを真剣に戦ってみたいんだ」

インディカーは「恐ろしい」

 バトンはマクラーレンとの関係を継続させることについては否定しなかったものの、スポーツカーレースにフル参戦することを、最重視していると語る。どのカテゴリーが最も魅力的に映るのかと尋ねられたバトンは、次のように語った。

「IMSAだと思う。レースを戦うモノコックを選べたり、空力パッケージやパワーユニットを独自に作ることができるところがいい。だからこそ、いくつかのメーカーが参戦している。それは素晴らしいことだ」

「IMSAは成長しているカテゴリーだ。GTのカテゴリーも素晴らしいけど、DPiマシンに抜かれるマシンに乗るのが良いかどうかわからないんだ」

「いつかル・マンにも出てみたいと思っているけど、そこに飛び込むのに良いタイミングだとは思えない。LMP2クラスが素晴らしいと思っている。沢山のチームがあるし、才能あるドライバーもたくさんいる。しかし、(もっと速い)LMP1があるんだ。他よりも20秒の遅いマシンでレースすることに、興味を持つことができない」

 一方でバトンは、インディカーやフォーミュラEのようなシングルシーターにも、興味を持つことができていないようだ。

「興味ないね。インディカーでは、何人かの素晴らしいドライバーが戦っている。でも、それは僕を震え上がらせるんだ」

 そうバトンは語る。

「彼らがまだ戦っていることに、僕は驚いている。非常に勇敢な男たちだよ。でも、僕はそれはしないと思う。僕のキャリアの、今の時点で必要なことだとは思えない」

「フォーミュラEは確かに居場所を確保しつつある。そこで使われている技術は、メーカーからすれば素晴らしいことだろう。そして、成長し続けるはずだ。しかし、それは僕を興奮させるようなモノじゃない」

「僕は楽しむためにレースをしたい。エンジン音を聞きたいし、轟音を聞きたいんだ。それに、600馬力以上あるマシンをドライブしたい。そういうモノと一緒に、僕は育ってきたから」

「ドニントンパークやカッスルクームのようなサーキットに行って、すごいクルマがレースしているのを見た。900hpのターボエンジンを積んだポルシェが、幅広く長くなってものすごいエンジンを積んだミニと戦っているんだ。それが、僕が好きだったモノだ。そのパワーや、ドライバーがコントロールしきれないようなレースが好きなんだ」

【関連ニュース】

コメント
コメントを書く
この記事について
シリーズ F1
ドライバー ジェンソン バトン
チーム マクラーレン
記事タイプ 速報ニュース