スリップストリーム作戦に懐疑的なサインツJr.「ただの変化球だ」
トロロッソのカルロス・サインツJr.は、今週末のイタリアGPでスリップストリーム作戦を決行することに対し懐疑的な意見を持っている。









今季のマシンは例年と比べてドラッグが高いため、チームメイト同士でトゥを利用し合えば、イタリアGPのモンツァの長いストレートで大きなメリットが得られると考えられる。
それは先週行われたベルギーGPでもマクラーレンが実行していた作戦であり、ストフェル・バンドーンはフェルナンド・アロンソを予選Q3に進出させるためサポート役を買って出た。
毎戦タイトな戦いを繰り広げている中団チームにとって、わずか数秒が勝負の決め手になり得るのにもかかわらず、トロロッソのカルロス・サインツJr.はスリップストリーム作戦に対し、懐疑的な意見を持っている。
「完璧にこなさなければ、ただの変化球のようなものでしかない」
「マクラーレンは極めて特殊な状況にあったと思う。なぜならひとりのドライバーに大量なペナルティが科されていたから、どう転んでも最後尾スタートをするしかなかった。彼らはそのような理由からとても合理的になっていた。だからその作戦を有効にすることができた」
「でも他のケースは違う。正しい行動を取らなければ、相手のヒーローかもしくはバカなドライバーでしかなくなってしまう。ふたりでメリットを享受し合い、タイムを揃えるなんてとてつもなく難しいことだ」
トロロッソは、モンツァで試されるエンジンパワーが彼らのライバルに立ち向かう上で重要な要素になり得ることを理解しているが、それでもイタリアGPでの良い結果を諦めていないという。
トロロッソのダニール・クビアトは、次のように語った。
「ここは僕たちにとって簡単なコースではない。ほとんどストレートだからね。僕はこういうコースが好きだけど、僕たちのマシンはストレートでそこまで強くない。重要なのはダウンフォースの適切な妥協ラインを見定めて、できるだけ速く走ることだ」
「戦略的にうまくハマれば、ここでも良いポジションにつくことができると思う。理論的に僕たちに有利なトラックではないけどね。でも完璧なものを用意していけば、良い結果が得られるかもしれない」
ルノーの進歩
クビアトは、今季のルノーの開発進捗について次のように語った。
「今季序盤のルノーの開発進捗は良かったと思うけど、メルセデスとフェラーリに比べると劣っている」
「正直に言えば、まだ物足りないんだ。でも、彼らは手を休めないと思うし、何かを見つけることができれば、かなり進歩できると思う。今のところまだ何も起きてないけどね」
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この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | イタリアGP |
ロケーション | アウトドローモ・ナツィオナーレ・ディ・モンツァ |
ドライバー | カルロス サインツ Jr. |
チーム | アルファタウリ・ホンダ |
執筆者 | Jonathan Noble |