ハミルトンの”復活”を信じるウルフ。「タイトル争いは最後まで続く」
トト・ウルフは、ハミルトンのタイトル争いは、トラック外の騒ぎによって影響を受けていないと語った。













メルセデスのルイス・ハミルトンは、日本GPの木曜日の記者会見での振る舞いを、”無礼”だと報じたメディアと衝突し、物議を醸した。ハミルトンは、のちに行われた、土曜日のチーム主催の記者会見も途中退出した。
日曜日の夜には、メルセデスがレース終盤のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)のディフェンスについて抗議したという報道に対して、「どこかの”大バカ”がそう言ったそうだが、真実じゃない。マックスは上手くドライブしていた。以上だ。次に向かおう」とツイッター上で激しく批判した。
このツイートはのちに削除され、彼は「僕自身は抗議していない。チームが抗議したと聞いただけだ。でも、僕はそれは僕たちがすべきことじゃないと彼らに言った。僕らはチャンピオンなんだ。そして、先に進まないとね。以上!」とツイートし直している。
関連
ハミルトン、木曜会見時の”スマホ事件”報道に不満。記者会見を途中退席
メルセデス、フェルスタッペンに抗議も、一転取り下げ。ハミルトン「僕たちのすべきことじゃない」
ハミルトンの復活を信じるウルフ
ハミルトンは日本GPの決勝で、スタートに失敗。チームメイトのニコ・ロズベルグとのタイトル争いにおいて、さらに差を広げられてしまったが、ハミルトンがチャンピオンシップの戦いに、プレッシャーを感じ始めているという指摘がなされた。
しかし、メルセデスのチーム代表のトト・ウルフは、心配することは何もなく、むしろハミルトンは争いによって、能力を高めているだろうと語った。
「エンジンブローによって勝利を逃してしまったが、週末を完全に支配していたルイスをマレーシアで見てきた」とウルフは説明した。
「簡単に勝てるはずだった。彼が勝利するべきだった」
「この週末を通して、木曜日や土曜日の記者会見で起きたことが、彼に影響を与えているとは私は思わない。なぜならそれは彼の優先事項ではないから」
「私は、彼のスタートに落ち込んではいない。その後のレースは素晴らしかった。彼はポジションを回復したから。本当に並外れていた」
ハミルトンは日曜日の夜、ウルフとメルセデスの会長、ニキ・ラウダと共に日本を発った。水曜日には、ピレリのタイヤテストが行われる予定だ。
ウルフは今週、ハミルトンを励ますためにも、話し合いを持つ予定であると語ったが、ハミルトンは、もう一度タイトルを狙える位置まで戻るために必要なものは、すでにすべて持っているとも語っている。
「レースが終わった直後というのは、傷ついた彼に触れるのに、正しいタイミングではない」とウルフは語った。
「我々は落ち着いて、何が起きたのかを調べ、再びそれに取りかかる必要がある」
「過去数年で私が学んだのは、レースが終わった直後と、24時間経った後では、物の見え方が違ってくるということだ」
「我々が重点を置いているのは、彼の士気を高め、オースティンの前にホームに戻っている時間を楽しむことだ」
「これで終わりではない。まだこれから4レースもある。彼も気を取り直すだろう。ロズベルグが8連続で勝利した後、ルイスも連続して勝っていたことを思い出して欲しい。彼は非常に強い男だ。彼には敵が必要で、それが彼が機能する方法なんだ。最後までタイトル争いは続くと、私は思う」
「33ポイントというのは大きなリードだけど、それが一瞬で無くなるということも知っているはずだ。彼はマレーシアをリードしていたが、問題が生じて、25ポイントを失っているんだ。F1は機械によるスポーツでもある。ニコのアプローチのように、それぞれの週末を1つのイベントとして捉える。それが彼にとって正しい戦略だろう」
「ルイスは、プレッシャーを受けている時や、標的にされている時に、ベストなパフォーマンスを発揮するんだ。そして私は、シーズン最後まで激しいバトルが続くと確信している。シーズンが終わるのはまだ先だ」
この記事について
シリーズ | F1 |
ドライバー | ルイス ハミルトン |
チーム | メルセデス |
執筆者 | Jonathan Noble |