

バーレーンGPでのルイス・ハミルトンのスタート失敗は、クラッチの問題ではなく、回転数の維持に関する問題だったと、ハミルトン自身が明らかにした。





ハミルトンは2週間前に行われたバーレーンGPでスタートを失敗。ポールポジションからのレースだったにもかかわらず、1コーナーまでにチームメイトのニコ・ロズベルグに先行されたばかりか、ウイリアムズのバルテリ・ボッタスに激突されてダメージを負ってしまった。
チームはその後、クラッチのハードウエアを再検討するために、親会社であるダイムラーと共同で作業に当たるとみられていたが、ハミルトンはスタートの問題がクラッチの不具合に起因するものではなかったということを、中国のテレビ局のインタービューに対して語った。
「いやいや。それは基本的には何の関係もなかったんだ」
エンジン回転数の維持
スタート問題の原因は、クラッチではなく、スタート時のエンジン回転数を最適に維持するためのシステムにあったという。
「この前のレース、フォーメーションラップは予定通りだった。手順も問題なく行ったし、そしてランプが点灯した」と彼は説明する。
「僕は1速を選択し、回転数を上げていった。通常なら、回転数のコントロールを使って、回転数を加速させ、それを維持するんだ。これを維持するというのは、比較的簡単なことなんだよ」
「しかし、それは上下に動き始めた。そして、踏み込み方は変わらないのに、回転数が落ち始めて行ったんだ。だから、僕はより多く加速させなければならなかった」
「加速させること自体は難しくないけど、下がってくるのが遅かった。だから、それを正しく行うのは実に難しかった。完璧なスタートを行うためには、完璧な回転数でなければならないからね」
「スタートシグナルが4つ灯った段階でも、僕はそれを探していた。スタートする時、4つのシグナルが灯っている時が一番重要で、そこで集中できていれば、完璧な反応をすることができるはずだ」
「最後のシグナルについては、僕は諦めているんだ。僕の場合はね。そして見上げると、シグナルが消えるんだ」
「僕はフライングをしたくなかった。蹴り出しはそれほど悪くなかったよ。そして、それほど悪いスタートというわけではなかったんだけど、すでにニコが僕に並んでいた。そして、実際に先に行かれてしまったんだ」
マッピング変更はない
今のレギュレーションでは、スタート時と走行中のエンジンマップは同一でなければならない。そのため、この領域に変更を加えるのは容易ではない。
ハミルトンは、今週末に向けてエンジンマップを変更したということはないと確認している。しかし彼はシミュレータに取り組み、新しい手順を確認したのだという。そして彼は、これまでの問題を繰り返すことはないと、自信を持っているようだ。
「僕らは同じマップを使うよ。ただ、より安定したスタートを行えるように、手順を変更しただけだ」とハミルトンは言う。
「僕はシミュレータで幾つかの作業をこなしてきた。だから、いくらか自信を持って臨めるよ」