バンドーン「シーズン序盤の苦戦は、僕が強くなるために役立つはず」
バンドーンは、今シーズン序盤の苦戦は彼がより強いF1ドライバーになる上で大きな助けになったと語った。










マクラーレン・ホンダのストフェル・バンドーンは、今年の初めは苦しいレースが続いたが、その経験は彼が強くなる上で大いに役立ったと話した。
昨年のバーレーンGPでフェルナンド・アロンソの代役としてF1にデビューしたバンドーンは、2017年からのF1フル参戦を望んでいた。
今年は望み通りF1にフル参戦しているバンドーンだが、ホンダのパワーユニットのパワー不足や信頼性の欠如に悩まされた。また彼には、マクラーレンのシャシーを最大限に活用できず苦戦した時期もあった。
しかしホンダは、マシンのセットアップから彼が何を必要としているのか、ということをより深く理解した上でエンジン開発を進め、それが彼のレースを改善することにつながった。そしてシンガポールGPではF1でのベストリザルトとなる7位に入賞した。
今シーズンの改善を振り返ったバンドーンは、今年の序盤は厳しい時間を過ごしたので、安定して成功を収めてきたシーズンよりも、今年の方が自分自身のことやどのようにマシンに適応するのかということを学ぶことができたと認めた。
「僕のキャリアの中で厳しい時間を過ごしたのはこれが初めてだった」とバンドーンはmotorsport.comに話した。
「ジュニア時代は、周りと競争すれば大抵勝つことができた。もちろん、時には難しいレースもあった」
「でも結果を出したくても十分な競争力がないという今の状況を経験したことはなかった。だからある意味、このおかげで僕はとても強くなれたし、様々な細かいことにも集中することができた。フェルナンドと仕事をしてきたことも、大いに役に立っている」
「(今の状況は)僕が望んでいた状況ではないけど、時間が経てば競争力を持てるようになるだろう。これは大きな助けになるはずだ」
バンドーンは、ドライビング中に得られるグリップが不足していたため、シーズン序盤は走行距離が不足してしまったことで痛手を被ったという。
「マイレージが大きく不足してしまったせいで、エンジニアたちとのやりとりも妨げられてしまったのだと思う」
「結局、僕とフェルナンドのドライビングスタイルは全然違うから、僕が求めるものも(アロンソとは)少し違うんだ」
「マシンのセットアップについては、最近では全てのことが僕に合うようになってきている。それに僕自身も、これまでよりも適応できるようになっている部分もある」
「チームとの関係性やこれまでの努力は、お互いを理解するのに絶対に役立っているし、それが結果につながっている」
また、ホンダが早急に改善するのではないかという小さな希望があったようにも見えたため、今年の初めは対応が難しかったとバンドーンは明かした。
「最初は簡単にはいかなかった」
「チームはこれまで2年間厳しいシーズンを過ごしてきたけど、非常に良い改善を遂げ、もっとポジティブなシーズンを過ごせるのではないかとみんなが感じていると思っていた。でも実際はそうではなかった」
「(開幕前の)テストの時からとても厳しかった。走行距離が全然足りなくて、開幕戦は簡単なレースではなかった。その時から、物事が大きく変わってきた」
「自分をやる気にさせる新しい方法も、これから集中しないといけないことも見つけた。今はレースに向けてとてもやる気にあふれている。そしてレースの週末にそれを最大限に活かすだけだ。一度マシンが競争力を持てれば、結果を出せると思う」
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この記事について
シリーズ | F1 |
ドライバー | ストフェル バンドーン |
チーム | マクラーレン |
執筆者 | Jonathan Noble |