「パワーユニットの変更は大変だった」マクラーレン、MCL33開発の苦労

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マクラーレンのチーフ・テクニカル・オフィサーであるティム・ゴスが、2018年型マシンMCL33開発の苦労について語った。

 オンライン上で発表されたマクラーレンの2018年型ニューマシンMCL33。ルノー製のパワーユニットを搭載するこの新型マシンを、同チームのチーフ・テクニカル・オフィサーであるティム・ゴスが解説した。

 このMCL33は、ホンダ製パワーユニットを搭載していた昨年型MCL32からの正常進化版であると、ゴスは語る。

「昨年のマシンについては、我々は当時知り得ていたことに基づいて、構造に関する決定を行う必要があった」

 そうゴスは説明する。

「しかし昨年コース上で学習することができたため、その理解を活用して、構造に関する決断を調整した。それは、今年の初めにシャシーに盛り込む全てのモノを、見直すことができたということを意味するんだ」

「我々は同じ考え方に沿って、開発を継続している」

「発表会において、マシンは進化したように見えるだろう。しかしテストとレースを通じて、MCL33をさらに強化していくつもりだ」

 設計チームは、より整っていて、なおかつシンプルでエレガントな方向にマシンを改良することに注力したという。

「それはいつも我々が焦点を当てていることだ」

 そうゴスは付け加える。

「それによってエアロダイナミシストに、ボディワークについて作業できる、より広い範囲を与えることになった」

パワーユニット変更に関する苦労

 今季からルノー製のパワーユニットを搭載するマクラーレン。昨年までホンダを使ってきた同チームにとっては、パワーユニットを変更することは大変な作業だったという。

「その変更は大変なことだった」

 そうゴスは言う。

「レギュレーションでは、前後のエンジンマウントは、全てのメーカーで同じ必要があると規定されている。しかし、エンジンのレイアウトや構造は、昨年までとは大きく異なっている」

 現在F1のパワーユニットを製造しているのは4メーカー。そのうち、メルセデスとホンダはコンプレッサーを前方に置き、タービンは後方、そしてMGU-HはVバンクの間に取り付けられている。一方でフェラーリとルノーは、ターボチャージャーをエンジンの後方に設置し、MGU-HはVバンクの前方に置かれている。

「どちらのアプローチにも、それぞれ長所と短所がある」

 そうゴスは語った。

「しかし私は、実際にはルノーの方法が最適だと思っている。ただパワーユニットを変えることになったことで、その設置には大きな影響を及ぼした」

「ルノーが採用しているレイアウトのメリットは、エンジンの位置を前進させることができるという点にある。しかしその反面、コンプレッサーがエンジンの後ろにある。そのためパッケージに影響を与えることなく、アウトレットパイプを移動させなければならなかった」

「ギヤボックスのベルハウジングエリア、リヤサスペンション、そして冷却に関するレイアウトなど、我々はシャシーの後部を再設計しなければならなかった。正しい方向に進んで行くために、2週間激しい努力をした。しかし、そういうことが起きるのは予期していたので、我々はいくらか準備することができた」

「とはいえ、その短い時間でやり遂げたということは、驚くべきことだった」

 ゴスはそういった作業を成し遂げた、マクラーレンの技術チームを賞賛する。

「現時点で我々には、本当に整理されたパッケージがある。ギヤボックスとリヤサスペンションを設計する担当者は、完全に再設計を行うという信じられないような仕事を成し遂げた」

 確かに、この日発表されたニューマシンの画像を見ると、リヤエンドが一変していることが分かる。特にプルロッドの車体側の取り付け位置が、大きく前方に移動。ウィッシュボーンの外側に飛び出している。この解決策は、同じくルノー製パワーユニットを使うレッドブルも採用している方法である。

「それができたのは、我々は非常に緊密に協力し合うことができる、エンジニアリンググループを持っているからだ」

 そうゴスは説明する。

「我々の間には、明確なコミュニケーションがあり、迅速かつ大胆な意思決定を下すことができるのだ」

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この記事について
シリーズ F1
イベント名 McLaren MCL33 発表
ドライバー フェルナンド アロンソ , ストフェル バンドーン
チーム マクラーレン
記事タイプ 速報ニュース