ピエトロ・フィッティパルディ、WECテスト参加も「目標はあくまでF1」
F1王者エマーソン・フィッティパルディの孫であるピエトロは、WECルーキーテストに参加したものの、将来の目標はあくまでF1参戦だと語った。








2度のF1王者エマーソン・フィッティパルディの孫であるピエトロ・フィッティパルディが、先週末のバーレーンで開催されたフォーミュラV8 3.5でチャンピオンに輝いた。彼は日曜日に同地で行われた世界耐久選手権(WEC)のルーキーテストに参加し、ポルシェ919 Hybridをドライブする機会を得た。
LMP1マシンでの走行に感銘を受けたにもかかわらず、彼が目指しているのはあくまでもF1であり、シングルシーターカテゴリーをステップアップしていくことに集中しているという。
「F2にも参戦の可能性はある」とフィッティパルディは語った。
「僕はF1参戦を目標にしている」
「だから現時点ではシングルシーターに集中しているんだ。ワールドシリーズ(V8 3.5)で勝てたということは、僕がスーパーライセンスの発給条件を満たしたということだ。それが僕の将来にとって大きな助けになる」
前述した通りピエトロの祖父は、ブラジル人ドライバー初のF1優勝を遂げ、2度(1972、1974年)のF1チャンピオンに輝いたエマーソン・フィッティパルディ。ブラジル人ドライバーの先駆者とも称される彼がF1に参戦し始めた1970年以降、ネルソン・ピケやアイルトン・セナを含め、常にF1のグリッドにはブラジル人ドライバーがいた。しかし今季限りでフェリペ・マッサ(ウイリアムズ)が引退し、2018年はブラジル人F1ドライバーが姿を消す見込みが高い。
ピエトロは、グランプリ・レーシングにおいて最も成功した国のひとつであるブラジルのドライバーとして、F1に昇格しマッサの”後継者”となるべく、懸命に取り組んでいると語った。
「(2018年にF1を戦う)ブラジル人ドライバーがいなくなるのは残念だ」
「僕の祖父が70年代にF1を戦い始めてから、常にブラジル人がいた」
「僕たちはF1参戦を実現するために頑張っている。F1に出るだけではなくて、表彰台にブラジルの国旗を掲げることができることを願う」
WEC”ルーキー”の中で最速だったフィッティパルディ
フィッティパルディは、WECルーキーテストでLMP1マシンに乗った3人の”新人”たちの中で最速のタイムを刻んだ。テストプログラムが異なるとはいえ、トヨタのTS050 Hybridをドライブしたフェルナンド・アロンソや、トーマス・ローランよりも速いタイムを記録したのだ。
彼のベストタイムは午後に記録した1分42秒275で、午前中にレギュラードライバーのティモ・ベルンハルトが記録したタイムから2秒落ちだった。
ポルシェのLMP1マシンについて、フィッティパルディは「マシンは驚くほど良かった」と語った。
「(テストをすることが決まり)多くの人が僕に、LMP1マシンの4輪駆動と加速がどれほど素晴らしいか教えてくれたけど、まさにその通りだった」
「最初の走行は、あらゆることに慣れるためのものだったけど、2回目、3回目とマシンの限界に迫ることができた。本当に楽しかった」
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この記事について
シリーズ | F1 |
ドライバー | ピエトロ フィッティパルディ |
チーム | ポルシェ・チーム |
執筆者 | Jamie Klein |