フェルスタッペンのペナルティへの批判は”根拠なし”とFIAが反論

F1のレースディレクターであるホワイティングは、”トラックリミット”に関する裁定が矛盾しているという批判には「根拠がない」と語る。

 F1のレースディレクターであるチャーリー・ホワイティングは、スチュワードの”トラックリミット”に関する裁定が矛盾しているという批判には「根拠がない」と語る。

 レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、アメリカGPの最終ラップでキミ・ライコネンをオーバーテイク。3番手でチェッカーフラッグを受けた。しかしスチュワードは、フェルスタッペンがオーバーテイクの際に”トラックリミット”を越えてコースをショートカットしたと判断。レース後直ちに5秒加算のペナルティを科し、フェルスタッペンは4位に降格となった。この裁定について、フェルスタッペンと彼の関係者は不満を声高に主張している。

 しかしF1のレースディレクターであるチャーリー・ホワイティングは、今回の判断は単純明快なモノだったと語った。

「ドライバーにレースをさせたいとは思う。しかし我々は、それに対して実践的な対応を採らなければならない」

 ホワイティングはメキシコGPを前にそう語った。

「それはスチュワードが関与する必要があるのが明白な時だけである」

「矛盾だという告発には、根拠がほとんどない。ドライバー(フェルスタッペン)がオースティンで、(ショートカットしたことにより)優位を得たのは明らかだった。だからドライバーは正当なペナルティを受けた。そう私は信じている」

 一部のドライバーは、ライバルたちがコースをワイドに走ったにもかかわらず、ペナルティを受けなかったと指摘した。ホワイティングはこれについて、スチュワードにはリアルタイムでデータが提供され、それを基にドライバーがアドバンテージを得たかどうかを判断しており、それはレギュレーションで定義されたものだと説明した。

 そしてコーナーをワイドに走ったドライバーたちは、いずれもアドバンテージを手にすることはなかったと結論付けたという。

「我々は特定のラップタイムを見ることができる。それを見渡し、詳細なセクタータイムを見れれば、そのドライバーが有利になったかどうかを判断することができる」

 スチュワードのシステムについて、ホワイティングはそう語った。

「我々はいつでも、そういったコースを逸脱した事例を見る。特にターン19では慎重に見た。予選中にはずっとそれを行い、懸念を引き起こすようなことは何も起きなかった。レース中にも同じようにすることができる」

 またホワイティングは次のように付け加えた。

「コースを逸脱すること自体は違反ではない。ただ、もしドライバーがコースを外れた場合は、安全にコースに戻らなければならず、どんなアドバンテージも手にすることがあってはならない。今回のケースでは、これは非常に重要だ」

「レースやフリー走行で、ドライバーがコースを離れることは幾つかあった。それらはスチュワードに、違反とはみなされなかった。なぜなら、アドバンテージを得たとは認められなかったからだ」

「今回のポイントは、彼(フェルスタッペン)がアドバンテージを得たとスチュワードが感じたということにある。彼はコース外を走ってショートカットし、それと同時に別のドライバーを追い抜いたのだ」

「だから彼らからすれば、この決定は技術的には非常にシンプルだった。しかし感情的には、それほど簡単なことではなかった。なぜならその決定は、非常に素早く行われなければならなかったからだ」

新しいアプローチは不要!?

 ホワイティングは、ドライバーがコースをワイドに走った時、スチュワードが判断する必要なく、判定を下すシステムがあればいいだろうと語った。しかし、現時点ではそのために適切なシステムは見当たらないという。

「実際よりも速かったのか、あるいはそうではなかったのかを絶対的に明白にするためのシステムや手順、サーキットの設備などがあれは、今よりはるかにいいだろう」

 そうホワイティングは語った。

「それを行う方法は、非常に大きな縁石を使用することだ。しかしもちろん、実際には受け入れられるモノではない。我々は数年前から、グラベルを設置することを避けている。そしてそれにより、縁石の重要性が増した」

「様々なタイプのクルマやバイクに対応しようとする、サーキットの複雑さもある。COTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)では、両者を共存させるために、縁石は並外れた長さになっている」

 ホワイティングはそう主張する。しかしながらその一方で、”トラックリミット”をより厳格に監視し、コースをはみ出して走ったドライバーのすべてを罰することは、より多くの問題を引き起こすだろうと考えている。

「私の個人的な信念は、寛大さをゼロにした場合、報告が絶え間なく続いていくだろうということだ。なぜなら、レース中にコースをはみ出ることは複数回あるため、すべてのドライバーのすべてのコーナーを高い精度でモニターする必要性が出てくるからだ」

「F1ではそれを必要としないと思う。レース後、彼がまだコース外に出ておらず、白線の上にいたことを示すような、人々がどこかで撮った、またはどこかから入手した様々なビデオ映像を突きつけられるだろう」

「そうすれば我々はこれらについて全て議論し、スチュワードオフィスの外で彼らにペナルティを科すかどうかの議論を待つことになる。しかし、私はF1がそれを必要としているとは思えない」

「ストラテジーグループがもしそれを求めるなら、そして彼らがそうするためのルールを作り上げたいのなら、そうなるだろう。我々はそれを監視する。しかし、現時点ではそのためのルールはない」

【関連ニュース】

コメント
コメントを書く
この記事について
シリーズ F1
記事タイプ 速報ニュース