ベッテル、”冷静になって追い抜き減少を受け入れるべき”と不満を一蹴
ベッテルは、昨年に比べて大幅に追い抜きが減少したことに不満を持つ人々に対し「これも受け入れるべき」だと語った。







今シーズン終了後にピレリが発表したデータによると、DRSを使用するようになって以来、今年は最もオーバーテイクの数が少ない年だった。オーバーテイク回数は435で、今年よりも1レース多かった2016年の866回に比べると49%も減少している。
しかしフェラーリのセバスチャン・ベッテルは、「来年に向けての僕の願いは、全員が落ち着くことだ」と語った。
「何度か退屈なレースもあったけど、それがどうしたっていうの? 僕はそこに問題があるとは思っていない」
「オーバーテイクの数を増やすための記録が必要だとは思わない。レース毎の記録もいらない」
「オーバーテイクというのは、もし自分より遅い人の後ろを走っている時にいくつか理由があってその人を追い抜けなかったら、イライラするよね。これが真実だ」
「だけどもう一度言うけど、もし前に出ることができたら、マシンの中で素晴らしいご褒美をもらえるわけだし、時にはマシンを降りてもそうだ」
「僕が言いたいのは、オーバーテイクは達成するものであって、誰かから渡されるものではない」
「時にはリラックスして落ち着いて、退屈なレースが連続したことを受け入れる。そうすればその後には素晴らしいレースがあるはずだ」
昨年から今年にかけてF1のレギュレーションは大きく変更したが、それに伴い、複数のサーキットでは前のマシンの後ろを走ることや、追い抜きのために十分に近づくことが難しくなったとドライバーらも認めている。
レッドブルのダニエル・リカルドは、「ある意味、セブ(ベッテルの愛称)は正しいことを言っていると思う。そういうこともあるし、いくつかのトラックはそのようにレイアウトされている」と話した
「幅広くなったマシンの見た目も良いし、その(幅広くなった)おかげでダウンフォースとグリップが増えた。だけどクリーンなところを見つけるためにはこれまで以上にスペースが必要だ。だから(前のマシンに)ついていくのも難しくなった。これが良い点と悪い点だ」
また今年のタイトルを獲得したメルセデスのルイス・ハミルトンは、微調整をすればオーバーテイク増加の可能性が生まれ、それがレースを改善することに繋がると考えている。
「レース面で考えると、僕は前に出たいし、もっと簡単にオーバーテイクしたいと思っている」
「簡単ではなくても、前のマシンについていくことがF1では本当に必要だ」
「オーバーテイクが増えれば増えるほど、ファンにとってはF1を観ることが楽しくなる」
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この記事について
シリーズ | F1 |
ドライバー | セバスチャン ベッテル |
チーム | フェラーリ |
執筆者 | Lawrence Barretto |