マクラーレン「ホンダのストーリーは、我々のストーリーでもあった」
マクラーレンのエリック・ブーリエは、シーズン前テストの段階から、ホンダとの関係解消を検討していたと認めた。













マクラーレンは、1988〜1992年の黄金時代を再現することを目指し、2015年からホンダとパートナーシップを締結した。
しかし、両者のパートナーシップを過去3年間で期待通りの結果を残すことができず、結局シンガポールGPの金曜日に、今年限りで関係を解消することを発表した。この間のコンストラクターズランキングは、2015年が9位、2016年が6位……そして今年は現時点で9番手につけている。
マクラーレンのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエは、F1公式サイトのインタビューに答え、チームは信頼性を回復し、スポンサーを再び獲得するために、エンジンメーカーを変更する必要があったと語った。
「過去3年間を見ると、信頼性と新しいスポンサーを獲得することは、我々にとってとても厄介なことだった」
そうブーリエは語った。
「そして、長期的な視点で見なければいけない。今後5年で、マクラーレンはいるべき場所に戻ることができると確信している」
「ここから立ち直ることにより、我々は再び信頼を得て、スポンサーのポートフォリオを再構築する。これには、2〜3年かかるだろう」
「我々は今9位だ。トップクラスのエンジンがあれば、我々は4番目になるだろう。そしてFOMからの分配金だけで、エンジンをカバーすることができる。金銭面が大きなリスクになることはない」
「この冒険的な選択をすることに、十分な勇気を持っていただいた株主の皆さんのおかげで、マクラーレンが傷つくことはなかった。彼らは、『ホンダが復活するまで待とう』と言っていた可能性もある」
バルセロナテストが、重要な瞬間だった
ブーリエは、マクラーレンが期待していたパフォーマンスを、ホンダ製パワーユニットから得られないことが明らかになったシーズン前テストの段階で、パートナーシップの将来について検討し始めていたことを明らかにした。
「決定的な瞬間は、バルセロナテストの後だった。我々もホンダが短期間で状況を改善するのを助けようと思った。他のエンジンメーカーと話し合うことも含めてね。詳しく述べることは省くが……。それにより、我々は今シーズンに向けて同意した目標を、再び逃してしまうだろうことが明らかになった」
「その後夏までに、ホンダとの関係を続けるかどうかを決める必要があることを知っていた。日付を言うことはできないが、夏までにいくつかの目標を逃すことになった」
満足いく結果を残せなかったにもかかわらず、ホンダとの決別は簡単なことではなかったとブーリエは認めた。
「非常に厳しいことだった」
そうブーリエは語った。
「彼らにとってのストーリは、我々のモノでもあった。過去の黄金期を再現することだったからね。計画の上では、すべてが正しいように見えた。でも実際に起きたことは、明らかに正しいことではなかった」
「幸いにも、我々は友好的に和解することができた。彼らは、これまでに行ってきたすべての投資から、いつの日か報いを受けることができるだろう。我々にはそれを待つことはできない。しかし、彼らは誰かと共にそれを受けることができるはずだ」
「彼らが他のチームと契約を交わし、F1に残ると決めたことを嬉しく思っている。個人的には、うまくいかなかったことは少し悲しい。しかし、この3年間は非常に厳しかった」
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この記事について
シリーズ | F1 |
チーム | マクラーレン |
執筆者 | Pablo Elizalde |