メルセデス、2017年序盤の苦戦に”大混乱”。しかし問題の克服に自信
メルセデスは2017年シーズン序盤、マシンの挙動に”大混乱”していたと認めたが、その問題を克服しつつあるようだ。

メルセデスは、最終的には4年連続のダブルタイトルを獲得したものの、シーズン序盤は2017年型マシンW08の挙動に”大混乱”していたことを認めたものの、その問題克服に自信を持っているようだ。
空力のレギュレーションが大きく変更された2017年、メルセデスよりもフェラーリの方が好調なスタートを切った。セバスチャン・ベッテルが開幕戦優勝を飾ると、第6戦モナコGPではフェラーリが1-2フィニッシュを果たした。
一方、メルセデスは安定してパフォーマンスを発揮するのに苦労し、モナコではフェラーリに手も足も出なかった。当時チーム代表のトト・ウルフは、自分たちのマシンを”気難しいプリマドンナ”だと表現した。
その不振の一因としては、シーズン序盤のメルセデスのマシンが重量過多だったことが考えられる。マシンバランスを調整することができず、ピレリのウルトラソフトタイヤを使いこなすことができなかったのだ。しかしその後、メルセデスはチャンピオンシップを勝ち獲ることができるほどにはマシンの開発を進めることができた。
チーフデザイナーのジョン・オーウェンはシーズン序盤の苦戦はチームを驚かせたと明かし、問題を解決するために、チームはこれまで以上に一生懸命取り組まなければならないと、motorsport.comに語った。
「このクルマのことを、我々は理解できなかった。我々の思っているようには反応しなかったので、”ディーバ(プリマドンナ)”という言葉が出てきたのだろう」
「シーズン序盤は、正直に言ってかなり混乱していた。何をすべきか本当に分からなかった」
メルセデスは、最終的に苦戦の原因がリヤタイヤが機能していないことだと突き止めたという。
「一年を通して、我々のマシンはおそらくリヤタイヤへの負荷が大きかったのだと思う」とオーウェンは説明した。
「フロントとリヤのどちらの磨耗もバランス良くクルマを走らせる、最善の方法を見つけようとしている」
「シルバーストンやモントリオール、モンツァ、オースチン、鈴鹿などのトラックではそれが見つかった。これらは我々にとって素晴らしいトラックだったが、より低速で暑いサーキットでは苦戦した」
「我々は多くのことを試した。シーズンが進むにつれて理解を深め、分析していった。我々は、他のどんな年よりもマシンを深く理解できていると思う。我々は一連の問題を克服しつつある」
「それは素晴らしいことだ。シーズン終盤、我々のクルマはもはや”プリマドンナ”とは呼ばれなくなった」
「間違いなく、2018年はできる限りそういう厄介な特徴を取り除くつもりだ。そして、また新たな問題が起きないことを祈る」
この記事について
シリーズ | F1 |
チーム | メルセデス |
執筆者 | Ben Anderson |