
Formula 1 2018
ルノー「サインツJr.の早期加入は来年に向けた”ジャンプスタート”」
サインツJr.がシーズン終了を待たずしてチームに加入することは、来年の好スタートに向けて拍車をかけることになるとルノーは考えている。














ルノーF1チームのマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは、カルロス・サインツJr.が今シーズン中にチームへ加入することで、来年の開発に拍車をかけられると考えているという。
来シーズンからルノーに加入することが決まっているサインツJr.は、早ければマレーシアGPでルノーに移籍するのではないかと見られていたが、それが実現することはなかった。とはいえ日本GPの予選後、このレースを最後にジョリオン・パーマーがルノーを離脱し、代わってサインツJr.がチームに加入することが発表された。
マネージングディレクターのアビテブールは、ルノーが上位チームとの差を縮めるためにもサインツJr.の移籍は重要なことであり、彼が早めにチームへ加入することは、来シーズンの開発に拍車をかけることになると考えている。
アビテブールはmotorsport.comに対し、「我々の野心を達成し、2020年までに最高レベルに到達するためにも、我々はまさに時計とにらめっこをしている状況なのだ」と語った。
「一刻を争っている。我々はあらゆる方法で速く走れるようになる必要がある」
「2020年のことも、2019年のことも念頭に置いて、我々はこういう展開を遂げてきた。チャンピオンシップでポイントを獲得することだけではなく、もっと大きな全体像と長期的なプランがあって、こういう決断をしてきた」
「可能な限りそれを機能させなければならないのは明らかだ。だから少しジャンプスタートをするために彼を呼んだ」
「我々が今年何をしていようとも、彼はチームを理解することになるし、チームやマシンに順応できるだろう。それができれば、来年は言い訳することもない」
「来年はすぐにでもポイントを獲得したい。シーズン序盤の早いうちにだ。シーズン前のテストが始まったらすぐに、テクニカルプログラムに取り組み、適切な信頼性を得なければならない。その準備は全てできている。もちろんいうまでもなく、ドライバーも含めてだ」
パーマーには”挨拶”の機会を
アビテブールは、パーマーが日本GPを最後にチームを離脱することを発表する前にも、彼と彼の父ジョナサンと話し合いを行ってきたことを認めた。
「来年のことについて決定を下した時からこの話し合いを行い、最終的にはこういう決断をした」
「一方的な決断ではない。ジョリオンとジョナサン、そしてチームでもって友好的に決めたことだ。彼らにはとても感謝しなければならない。彼らはチームの立場や考え方、そして我々が達成したいと思っていることを理解してくれた」
「全てはタイミングだ。それをするのに賢明なタイミングだった。また我々は、チャンピオンシップでの順位がどうなっていくのかを考えたかった」
「最初に我々が整理をつけたいと考えたのは2018年のことだ。それが終わったので、今年のことについてジョリオンとジョナサンと話し合いをした。だが急いで話し合いをしたくなかったし、きちんと適切に行いたかった」
「それに何度も連戦があったので、連戦の間に行いたいものではなかった」
パーマーはこの知らせをレース前に発表することを望んでいたため、土曜日の夜遅くに発表させることとなった。発表の際、パーマーはすでにサーキットにはいなかったものの、彼はメディアと顔をあわせることになった。
これについてアビテブールは、こう話した。
「ジョー(ジョリオンの愛称)にとってタイミングが重要だった。彼はF1のコミュニティにさよならを言う機会が欲しいと望んでいた」
「週末の中でそれをするのはチャレンジングなことだと思ったけど、我々もその機会を与えたかった」
「彼は何年もこのチームのメンバーだったし、ルノーがロータスを買収する前からここにいたのだから、さよならを言うのは楽な状況ではない。彼もこの歴史の一部なんだ」
「どんな関係性であれ、それが終わるというのは良いことではない。今はまだ今シーズンのレースが残っているのだから、特にそうだ。だがチームの重要性のことも考えなければならないと思う」
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この記事について
シリーズ | F1 |
ドライバー | Carlos Sainz , ジョリオン パーマー |
チーム | ルノーF1チーム |
執筆者 | Adam Cooper |