ルノー、2018年用パワーユニット開発に集中「冬の間に差を埋める」
ルノーは来季用開発パーツが投入されたエンジンを使い始めるなど、2018年シーズンに躍進を果たすべく、PU開発に注力している。

ルノーのマネージング・ディレクターであるシリル・アビテブールは、同社はすでに2018年用のパワーユニット開発に専念しており、2017年シーズンに苦しんだ信頼性の問題を解消することを最重要課題としていると語る。
先日行われたメキシコGPでは、ルノー製のパワーユニットに信頼性の問題が相次いだ。これにより、ダニエル・リカルド(レッドブル)、ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)、ブレンドン・ハートレー(トロロッソ)がリタイア。これについてアブテブールは、メキシコに向けてのアプローチが”攻撃的”すぎたと語っている。
アメリカGP以降、ルノーは2018年向けの開発パーツが搭載されたアップグレード版のV6エンジンを試用しており、サーキットによっては0.2秒の効果があると言われている。
「アップデートは機能していることは分かっている。それについて疑いの余地はない。しかしこれは冬、そして2018年に向けて持ち込みたいと考えているうちの一部分に過ぎず、我々は今それに焦点を当てなければならない」
アビテブールはmotorsport.comに対してそう語った。
ルノーは今季、パワーの面でもライバルであるメルセデスやフェラーリに遅れを取った。しかしアビテブールは、この差を冬の間に埋められることを期待している。
「状況は変わっていない」
ルノー製パワーユニットを使うレッドブルのマックス・フェルスタッペンが圧勝したメキシコGPの後、アビテブールはそう語った。
「予選ではまだ、我々はライバルに対して遅れを取っている。しかし、レースでの我々は非常に近いところにいる」
「冬の間の目標は、決勝レースにおける差をなくし、予選モードでできることを理解することだ」
ルノーのワークスチームは、メキシコGPで今季2度目のダブルリタイアを喫した。そのため、同チームが目標としていたコンストラクターズランキング5位の確保は厳しくなってきたことを、アビテブールは認めた。現在ルノーはランキング7番手に位置しており、6番手のトロロッソとの差は5ポイント、5番手のウイリアムズとの差は28ポイントとなっている。
「メキシコでの結果から、立ち直る必要がある」
そうアビテブールは語った。
「我々には、まだ2レースが残されている」
「メキシコで起きたことは、我々の選手権におけるポジションを手助けすることはない。しかし確かなことは、チャンピオンシップで5位を戦うのは、非常に難しくなったということだ」
「我々は士気を高く保ち、前を見据える必要がある。しかし、メキシコGPの週末に起きたことは無視できない。我々はその問題を理解し、対策を講じる必要がある」
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この記事について
シリーズ | F1 |
執筆者 | Lawrence Barretto |