ルノー、新たなアプローチを採用。”トラブルフリー”のテストを目指す
昨シーズン、多くの信頼性トラブルに見舞われたルノーだが、”新たなアプローチ”を採り入れることで前進を果たせると自信を持っているようだ。










ルノーは2018シーズンに向けて新たなアプローチを採り入れることで、信頼性の向上を目指している。
ルノーは、昨シーズン途中からパワーユニット(PU)の出力を上げたことでニコ・ヒュルケンベルグがトップ3チームに次ぐポジションを確保することも多かったが、その分PUの信頼性が不足しトラブルが相次いだことで好結果を逃していた。
チームにとって、信頼性の向上はオフシーズンの重要課題だった。2018年マシンのR.S.18を公開した後、テクニカルチーフのボブ・ベルは信頼性をより確実なものにするために、今年はこれまでとかなり異なったアプローチをする必要があったと語った。
「我々には高い信頼性が必要だ」
「信頼性の向上に重点を置く必要があり、冬の間懸命にそれに取り組んできた。我々にはできるだけ信頼性の高いマシンが必要だ」
「それは、とても厳しい挑戦だ。我々が直面する最も難しい課題のひとつであり、パフォーマンスを追求する開発よりも難しいかもしれない」
「信頼性を改善するためには、完璧なモノだけを導入する必要がある。マシンに導入するパーツは最高水準に合わせて設計し、マシンを構築する必要がある。そして目的に合っているかダブルチェックを行う」
「昨年我々を苦しめた全ての問題を、新たなアプローチで根絶する必要がある。だが、スイッチを切り替えるようにそれを実現できるわけではない。十分に確立されたプロセスが必要だ」
ルノーはすでに、プレシーズンテストでの走行距離で上位3チームに入るという目標を設定しているが、ベルはこの目標を達成することが極めて重要だと考えている。
「我々は、冬のテストをトラブルフリーで終えたい。そうすれば、マシンのパフォーマンスを検証し、前進していくことができる」
「それを実現するためには信頼性の高いマシンが必要であり、それはルノーR.S.18にとっての重要な目標のひとつでもある」
2018シーズンは、全21戦をわずか3基のPUで戦わなければならない。ルノーはフランス・ヴィリーにあるエンジン部門の拠点で、1基のPUでこれまでより長距離を走るための準備を進めてきた。ルノーはテストベンチの結果を励みに、前進していくことを期待している。
ルノーのエンジンチーフ、レミ・タフィンは次のように語った。
「昨年は、我々のPUを使用しているレッドブルが3回、表彰台の頂点に立つのを見た。だから、我々にも野望を達成する可能性があることは明らかだ。全体的にレベルアップしなければならないが、そうするために必要な要素はすべて揃っている」
「我々の最優先事項は信頼性だ。2017年の目標からさらにエンジン寿命を4分の1ほど引き延ばさなければならないので、さらに困難になるだろう。もちろん、そうなることは事前に分かっていたため、2018年の準備を2017年から進めていた」
「PU3基制限を念頭に置いて、2016年に2018年のPUを設計し始め、これまで以上に多くの時間をベンチでのテストに費やしている」
この記事について
シリーズ | F1 |
チーム | ルノーF1チーム |
執筆者 | Jonathan Noble |