レッドブルのホーナー代表は、ルノーがPUの信頼性を重視したパフォーマンスを優先したことに懸念を示している。
レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、ルノーが信頼性重視を理由にパワーユニット(PU)のパフォーマンスを妥協したことについて、ライバルチームとのギャップ拡大に繋がると不安を見せた。
2018シーズンより、年間で使用できるPUが3基に制限される。これについてルノーF1チームのマネージングディレクターであるシリル・アビテブールは、開幕戦に持ち込む仕様のPUに関して、信頼性を重視した保守的なアプローチを採ると語っていた。
昨年末、メルセデスは1000馬力のパワーを生み出すPUの製造に近づいているとmotorsport.comに明かしていたが、それに対しホーナーはメルセデスは”並外れた”考えだと疑いを持っていた。
アビテブールがパフォーマンスを”自主的に妥協”すると話していたことについて尋ねると、ホーナーはmotorsport.comに対し「この件を懸念している」と話した。
「もしメルセデスの話が本当なら、彼らとのギャップが広がってしまうことになる。だがルノーにも自分のチームがあるのだから、彼らにも満たさなければならない要求があるのだろう」
「冬の間、ルノーにとって信頼性の問題は最優先事項だった」
「V6エンジンを使用するようになって以来、この冬の間にルノーは(テストベンチで)最もマイレージを稼いできた。それゆえ今年は、より良い準備をしてシーズン開幕に向かっている。願わくばパフォーマンスに集中することができると良いのだが」
「もっとパフォーマンスが高まること、そしてPUマニュファクチャラーの間でパフォーマンスが拮抗することを我々は期待している」
また、もし今年もメルセデスがF1を”支配”することになった場合、彼は「素晴らしい環境だとは感じられない」と述べた。
「2021年に向けて、なぜ今年中にエンジンのレギュレーションを明確にしなければならないのか、理由ははっきりとしている」
「問題は、もしシーズンが中盤まで進んでしまったら、2021年のことを考えるための十分な時間がなくなってしまうということだ。だから今からでも議論を進めるべきだとマニュファクチャラーは言うのだ」
「F1の商業権を持つ人々やFIAは、レギュレーションなどについては今年の半ばまでには明確にするよう求めている。特にエンジンに関してはそうだ」
ルノーは昨年、トロロッソとのPU供給契約を終了させたが、その一環でレッドブルとの関係も2018年を最後に終了する可能性があった。
しかしホーナーは、2007年から供給契約を結んでいるルノーとの契約最終年は必ずしも今年ではないと語った。
「2019年に向けては、すべてのことがオープンなままだ。トロロッソの状況がどうなるのかということにも細心の注意を払っていくが、今はどんなことも予想していない」
最後にホーナーは、ルノーが来年もレッドブルにPUを供給する可能性は”間違いなく”あると述べていた。