今年のF1は追い抜きが半減!? 新世代マシンの影響でDRS導入以来最低に
執筆: Jonathan Noble
今年のF1マシンはより幅広に、より速くなるため追い抜きの減少が懸念されていたが、昨年と比べてその数が半減してしまったようだ。

F1の公式タイヤサプライヤーであるピレリは、2017年シーズンの分析データを発表。これにより、20レースでのオーバーテイクが435回にとどまったことが明らかになった。2016年は今季より1レース多い21戦だったが、オーバーテイクは866回記録されており、2017年はオーバーテイクが49%減少したことになる。
レギュレーションの変更により、2017年のマシンはより幅広となった上、ダウンフォースの増加によりオーバーテイクが減少することが予想されていたが、それが如実に現れたようだ。
2016年の追い抜き回数は、1980年代から記録が開始されて以来の最高値だった。一方で今シーズンの435回は、2011年にDRSが導入されてからの最低値だ。なお、DRS導入前の2009年は211回と、さらに追い抜きが少なかった(ちなみに2009年は可変フロントウイングを導入するなど、オーバーテイクの促進が図られた年でもあった)。
今シーズン、1レースで最も多くの追い越しが記録されたのはバクーで行われたアゼルバイジャンGPの42回。最も少なかったのはロシアGPで、わずか1回となっている。
最も多くのオーバーテイクを決めたドライバーは、レッドブルのダニエル・リカルド。彼はシーズン合計で43回のオーバーテイクを決めた。
イギリスGPではグリッドペナルティを受け後方からのスタートとなったが、追い上げる過程で13回もの追い抜きをしている。
リカルドのチームメイトであり、2016年シーズンの最多オーバーテイクを記録(78回)したマックス・フェルスタッペンは、今年は22回となっている。
レースの1周目に最も多くのポジションアップを果たしたのは、ウイリアムズのランス・ストロールで、36回だった。
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シリーズ | F1 |
執筆者 | Jonathan Noble |
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