強盗事件多発を受け「悲しい」とサンパウロ市長。「保安は市の責任」
サンパウロ市長は、ブラジルGPで強盗被害が多発したことを受け、公共の安全は市の責任であり、今回の出来事は「悲しい」と語った。

今年のブラジルGPでは、サーキット周辺で強盗による襲撃事件が多発した。これはメルセデスのスタッフが襲われたことに端を発し、日曜日の夜にピレリのスタッフも襲われるという事件まで続いた。その間にはウイリアムズやザウバーのスタッフ、FIAの関係者も、武装集団の標的になっている。
このためピレリは安全上の理由から、予定されていたタイヤテストをキャンセルすることを決めた。
「安全を確保することは、国家公共保安局の責任でもあるが、それはまたサンパウロ市の責任でもある」
サンパウロ市のジョアオ・ドリア市長は、ピレリのスタッフが襲撃される前にそう語った。
「メルセデスの件を聞いた時、私は公安局長に、コース周辺での警察の警備を強化するよう話した」
「そして民間警備の強化も決断した」
「悲しく、そして残念なことだった。しかし、幸いにも誰も怪我を負うことはなかった。我々に必要なのは、これらの出来事から学ぶことである」
サンパウロ市は、インテルラゴス・サーキットの売却に向け、3団体と協議中である。ブラジルの経済状況は未だ不透明であり、公的資金を確保するためにも、市はサーキットを含む複数の不動産を売却し、現金を調達しようという動きとなった。
ドリア市長曰く、サーキットを民営化することは、敷地内外のセキュリティを強化することにも繋がるという。
「サーキットの民営化が、安全確保に貢献するだろう」
そうドリア市長は語った。
「我々はサーキットの敷地内だけではなく、その周辺のエリアにもセキュリティエリアを広げることができるだろう」
市長によれば、サンパウロ市はすでにサーキットを売却する交渉を行っており、来年の前半には、この手続きが完了するとしている。
「購入に興味を示している団体は数多くある」
そうドリア市長は追加した。
「この団体が誰であるのかを明らかにすることはできないが、国内及び国際的な団体が、サーキットの購入に参加するだろうということに、我々は自信を持っている」
「インテルラゴスが、サーキットではなくなることはない」
「彼らは投資を行い、観客の快適さをより求めるために、サンパウロ市が国の支援を受けて行ってきた作業を引き継ぐことになる」
インテルラゴスは、すでに2020年までのF1開催契約を締結している。そしてサンパウロ市長は、新たなオーナーの下で、さらに10年の開催契約が延長されることを望んでいるという。
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シリーズ | F1 |
執筆者 | Lawrence Barretto |