新F1ロゴを取り巻く意見は様々……しかしF1はこれを”吉兆”と捉える
最終戦後に発表されたF1の新しいロゴ。これについて様々な意見がある中、リバティはこの状況を好ましいものだと考えている。

先日発表されたF1の新しいロゴについては、すでに様々な意見が飛び交っている。これについてF1の商業面の代表を務めるショーン・ブラッチズは、今の状況は人々がF1に関心を向けているということであり、良いことであると語った。
最終戦アブダビGP終了後、リバティ・メディアはF1の新しいロゴを発表した。これまで23年間使用されてきたロゴは、今のデジタル時代にはもはや適さないと彼らは感じていたという。
しかしこの動きは議論を呼び、ファンの間でも意見が分かれている。今年のチャンピオンであるルイス・ハミルトン(メルセデス)も、古いロゴの方が好みだと話していた。
またYouTubeにアップされている新ロゴ発表の動画でも、低評価の数が高評価の2倍である。
ブラッチズは、F1のロゴを変えることは常に感情を揺さぶるものであったとリバティ側もよく理解しているが、このような重要なポイントを迎えたというのはある意味でポジティブなことだと話した。
F1ファンに不評であったことについて彼に尋ねると、「ロゴを変更するのは難しいことだった。特に情熱を持ったブランドの場合、社章を変えるというのはいつであれ、そういうものだ」とmotorsport.comに語った。
「あのロゴは20年以上使われ、F1の役に立ってきた。しかし我々はこのことに呑気に心打たれることはなく、たくさんのことを考えるようになった」
「私の観点からはそう見えた。チェイス(キャリー/リバティ・メディアCEO)が私に電話をしてきた時から、このことは是非とも話し合いたいことのひとつだった。私の目には、古い方のロゴは時代遅れのように見えるし、F1の向かう方向性を反映していないようだ」
「ファンの人たちにも意見があるだろう。注意を向けているという点で、意見を持っているというのは良いことだ。このスポーツやブランドの”管理人”として、我々はそれについて非常に心強く感じている。最終的には、このブランドが生き残り成長していくということを市場に対して証明したい」
「新しいロゴを小さなものにする、あるいは大きなものにするなど、我々はあらゆるロゴ変更を考えてきた。だから様々な意見が生まれるだろう。F1にとっては良いことだ。みんながF1に対して意見を持っている。そこから無傷でこっそりと逃げ出すことができるだなんて考えていない」
F1が来年の3月に完全な再出発をすることに向けてこのロゴが発表されたが、リバティは今後ファンに向けて様々な市場で、新たなデジタルプラットフォームやテレビグラフィック、ライブストリーミングサービスを発表するつもりだ。
新しいロゴに関する議論は今週大いに盛り上がったが、F1のマーケティング・ディレクターを務めるエリー・ノーマンは、一度このロゴを使い始めれば、なぜこのロゴ変更がポジティブなものなのかをファンの人々がより良く理解できるようになると考えている。
彼女は次のように述べた。
「私たちがこれをアプリケーション上で使うようになればなるほど、いずれこのロゴが持つようになる命やアイデンティティをもたらすことになります。もっと時間が経てば、これを通して私たちが何をもたらすことができるのか、ファンの人たちも理解できるだろうと考えています」
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この記事について
シリーズ | F1 |
執筆者 | Jonathan Noble |