日本GP:赤旗原因となったボッタスがFP3首位。ライコネンもクラッシュ
第16戦日本GPのフリー走行3回目が行われ、メルセデスのバルテリ・ボッタスがトップタイムとなった。

F1第16戦日本GPのフリー走行3回目(FP3)が鈴鹿サーキットで行われ、メルセデスのバルテリ・ボッタスがトップタイムをマークした。
現地は気温22度、路面温度27度。路面にはウエットパッチが残るものの、ドライコンディションでセッションがスタートしていった。
最初にコースインしたのは、マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソ。パワーユニットを交換したばかりということもあって、まずインスタレーションラップを行った。
これがF1での2戦目となる、ピエール・ガスリー(トロロッソ)はいち早くスーパーソフトタイヤでタイム計測を実施。これを、ソフトタイヤのルイス・ハミルトンが1分29秒699をマークし、上回っていった。
メルセデス勢は、ハミルトンとバルテリ・ボッタスが共にタイムを更新していき、セッション開始12分の時点でボッタスが1分29秒055をマーク。FP1でセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が記録したスーパーソフトタイヤでのタイムをも超えていった。
一方、そのベッテルはソフトタイヤで1分33秒台での周回。キミ・ライコネン(フェラーリ)もユーズドのスーパーソフトタイヤで走り始めており、決勝に向けたデータ収集からスタートしたようだ。
セッションが20分を経過した時点で、メルセデス勢がスーパーソフトタイヤを投入。アタックに入ったボッタスだが、スプーン出口でタイヤを人工芝に落としてしまった。昨夜は雨が降っていたということもあってバランスを崩したボッタスは、そのままバックストレート右側のウォールと擦るように接触。フロアやフロントウイングにダメージを抱えたほか、右リヤタイヤがホイールリムから外れかけるような状態でなんとかピットに戻った。
コース清掃のため、セッションは赤旗中断。これにより、セクター1&2で全体ベストを記録していたハミルトンも、予選シミュレーションを完了できずにピットに戻った。
残り時間29分からセッションが再開した。このタイミングで多くのマシンがスーパーソフトタイヤを装着し予選シミュレーションに向かったが、その直後にライコネンがデグナー2つ目で挙動を乱しコースオフ。タイヤバリアにクラッシュし、再度の赤旗中断となってしまった。
セッション残り21分にピット出口がオープンすると、改めて各車が予選シミュレーションを実施した。ベッテルは1分29秒717の3番手止まり。2度目のアタックで約0.4秒タイムを更新するが、メルセデス勢のソフトタイヤのタイムにも及ばなかった。
残り時間6分を切り、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が2セット目のスーパーソフトタイヤを投入したが、トップから0.855秒遅れの4番手。チームメイトのダニエル・リカルドも5番手だった。
前日の雨でただでさえ時間が惜しい中、2度の赤旗があったこのセッション。結局、ボッタスが記録したソフトタイヤでのタイムがトップとなり、ハミルトンが2番手につけた。スーパーソフトタイヤでのタイムを記録できていないメルセデス勢だが、ソフトタイヤで他車を突き放す順調な仕上がりを見せた。
3番手にはベッテルが入ったが、自身が記録したFP1のタイムにも及んでいない。これが実力を隠しているだけなのか、それとも予選に向けてアジャストが必要なのかは全く読めない状況だ。相棒のライコネンはクラッシュによりタイムを上げられず、20番手でセッションを終えている。
レッドブル勢はフェルスタッペン4番手、リカルド5番手。予選用のエンジンモードを持っていない彼らが、ダウンフォースレベルを決勝に向けて調整するのか、予選で上位を狙うのかは悩みの種だろう。
大接戦の中団争いの中で、マクラーレン・ホンダはフェルナンド・アロンソが8番手、ストフェル・バンドーンが12番手。アロンソにはペナルティがあるものの、ホンダの母国となる鈴鹿で彼らの走りが注目される。
このセッションではラップレコード更新はお預けとなったが、予選では更新がほぼ確実。大注目の予選は、この後15時からスタートする。
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