日本GP FP1:メルセデス勢がトップタイム。同じタイヤでフェラーリに1秒差をつける。
日本GP FP1は、ソフトタイヤのメルセデス勢がトップを独占し、ソフトのフェラーリ、ミディアムのレッドブル、フォースインディアと続いた。

待ちに待った日本GPの金曜日のフリー走行1回目は、朝10時からスタートした。1週間前の金曜日と土曜日の予報は雨で、関係者たちは気を揉んでいたことだろうが、その気掛かりとは打って変わって晴れ、雨は降らなそうだ。気温21℃、路面温度31℃と気候的には過ごしやすい秋晴れに恵まれた。
前戦でメルセデスのルイス・ハミルトンはマシントラブルに見舞われたため、今回はシンガポールGPまで使用していたパワーユニットを搭載。ウイリアムズとフォースインディア、マノーのパスカル・ウェーレインは新しいパワーユニットを使用する予定だったが、ハミルトンのトラブルによりこれを先送りにした。
FP1がスタートすると、早速ハースのロマン・グロージャン、フェラーリのセバスチャン・ベッテルがコースイン。ハードタイヤでコースインしたハミルトンも、数周したのちピットインした。
セッション開始から15分後、ユーズドのソフトでタイムアタックを始めたフォースインディアのセルジオ・ペレスは1分34秒956を記録。その5分後に、アロンソがユーズドのミディアムで1分36秒178をマークしたが、ペレスには1.2秒及ばなかった。
そのアロンソは、セッション開始23分後に、スプーンカーブ入り口でマシンのリヤを滑らせ、そのままコースオフ。右リヤタイヤとリヤウイング翼端板をウォールにヒットさせてしまった。このアクシデントでリヤウイングは破損、タイヤをヒットさせたことによりギヤボックスのダメージも心配されたが、問題なかったようだ。クラッシュ後、アロンソは自走でピットに戻った。
セッション開始29分後にロズベルグがソフトタイヤでアタックを開始し、1分33秒751でトップタイム。その後に続いたソフトタイヤのハミルトンは、0.216秒ロズベルグに及ばず。メルセデスに続いてアタックしたのはフェラーリで、セバスチャン・ベッテルがソフトタイヤで1分34秒334、同じくソフトタイヤのキミ・ライコネンは1分34秒605だ。
セッション残り56分で、ハロを搭載したペレスがコースイン。しかし約2秒ほど、自己ベストからタイムを落としている。
レッドブル勢は、フェラーリとメルセデスがソフトタイヤを使用しているのに対し、ユーズドのハードタイヤを装着。トップから約1.5秒落ちのタイムを記録している。フォースインディアのふたりは早々にソフトタイヤを履き、レッドブルの約0.2秒差をつけている。
セッション開始から40分が過ぎた頃、すべてのドライバーがピットイン。タイヤを返却し、2セット目のタイヤ投入に備える。
セッション残り40分で、ルノーのケビン・マグヌッセンがピットアウト。コースを独占しながら、ハードタイヤでアタックを開始する。続いてコースインしたのは、ミディアムタイヤのニコ・ヒュルケンベルグ(フォースインディア)。ハロを外したペレスが同じくミディアムで続いた。
セッション残り35分で、ヒュルケンベルグが1分34分530にタイムアップ。ペレスもタイムアップしたが、セッション前半のライコネンのタイムには及ばなかった。
セッション残り33分、ミディアムのフェルスタッペンは約1秒タイムアップして1分34秒379をマーク。それに続いてライコネンが1分33分817、ベッテルが1分33秒525でタイムを競り合う。彼らを追ってきたロズベルグが約1秒も離して、1分32秒431とトップタイムを塗り替える。メルセデスとフェラーリは再びソフトタイヤを履いた。ミディアムタイヤのリカルドは、1分34秒112でフェルスタッペンのタイムを上回る。
アロンソは先ほどのクラッシュから無事コースに復帰。ミディアムタイヤで1分35秒003をマークし、フォースインディアの後ろにつけた。
セッション残り25分でグロージャンが、デグナーふたつ目でコースオフ。フロントウイングを破損してしまった。その後のラジオでブレーキが機能していないことをチームに伝え、バックギヤを使ってグラベルから脱出し、自走でピットに戻っていった。その間にハミルトンがソフトタイヤでタイムアップするが、またもやロズベルグの0.2秒落ちだ。
セッション残り15分、トロロッソのダニール・クビアトは、FP1中にマシンのセッティングについて何度かチームとのやりとりがあったようだが、ユーズドのハードタイヤでタイムアタック。しかしタイムアップはなかった。クビアトとユーズドのミディアムを履く同僚のカルロス・サインツJr.は、アロンソの後ろのウイリアムズのバルテリ・ボッタスと0.3秒差にある。アロンソはボッタスに0.4秒差をつけており、ユーズドのミディアムを履くフォースインディアに約0.2秒差をつけられている。
一方、メルセデスとフェラーリはユーズドのソフトタイヤでロングラン。レッドブルとフォースインディアはユーズドのミディアムでロングランに入っている。
チェッカー直前、ユーズドのミディアムタイヤを履いたフェリペ・マッサもタイムアタック。しかしヘアピンでミスをし、1分40秒301でタイムアップはなかった。
FP1では、ソフトのメルセデスが同じタイヤのフェラーリに対し、約1秒差をつけている状況だ。その後に、ミディアムでタイムアタックしたレッドブルとフォースインディア、アロンソ、ボッタスと続く。現状ではメルセデスが優位に立っているように見えるが、今回の鈴鹿はレッドブルにとっても得意なサーキットであり、彼らのソフトタイヤでのアタックタイムが楽しみである。FP2はこの後、昼を挟み14時からのスタートだ。
Pos | Driver | Chassis | Laps | Time | Gap |
---|---|---|---|---|---|
1 | ![]() | Mercedes | 24 | 1'32.431 | |
2 | ![]() | Mercedes | 21 | 1'32.646 | 0.215 |
3 | ![]() | Ferrari | 19 | 1'33.525 | 1.094 |
4 | ![]() | Ferrari | 17 | 1'33.817 | 1.386 |
5 | ![]() | Red Bull | 23 | 1'34.112 | 1.681 |
6 | ![]() | Red Bull | 26 | 1'34.379 | 1.948 |
7 | ![]() | Force India | 28 | 1'34.530 | 2.099 |
8 | ![]() | Force India | 30 | 1'34.767 | 2.336 |
9 | ![]() | McLaren | 10 | 1'35.003 | 2.572 |
10 | ![]() | Williams | 31 | 1'35.381 | 2.950 |
11 | ![]() | Toro Rosso | 23 | 1'35.446 | 3.015 |
12 | ![]() | Toro Rosso | 27 | 1'35.672 | 3.241 |
13 | ![]() | McLaren | 24 | 1'35.677 | 3.246 |
14 | ![]() | Haas | 17 | 1'35.688 | 3.257 |
15 | ![]() | Sauber | 15 | 1'35.967 | 3.536 |
16 | ![]() | Williams | 23 | 1'36.169 | 3.738 |
17 | ![]() | Haas | 21 | 1'36.219 | 3.788 |
18 | ![]() | Sauber | 19 | 1'36.294 | 3.863 |
19 | ![]() | Renault | 30 | 1'36.822 | 4.391 |
20 | ![]() | Manor | 29 | 1'37.797 | 5.366 |
21 | ![]() | Manor | 24 | 1'37.966 | 5.535 |
22 | ![]() | Renault | 13 | 1'37.992 | 5.561 |
この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | 日本GP |
ロケーション | 鈴鹿サーキット |
執筆者 | Charles Bradley |