”混乱”なくても勝てたとレッドブル自信「誰でも抜けるスピードあった」
レッドブルのアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、ハミルトンとベッテルの接触がなくても、フェルスタッペンは勝てたはずだと語った。

レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、メキシコGPの決勝で2位のバルテリ・ボッタス(メルセデス)を20秒以上引き離すなどレースを”支配”し、今季2勝目を挙げた。
スタート直後は、ポールポジションのセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)やルイス・ハミルトン(メルセデス)とストレートで3台横並びに。ベッテルのアウト側からターン1に進入したフェルスタッペンは、軽く接触しながらも無傷でトップを奪うことができた。一方、ベッテルはハミルトンとも接触し、ダメージを抱えた両車はピットへ。後方に下がることになってしまった。
これにより”敵なし”の状態となったフェルスタッペンだが、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、たとえ1周目にリードできなかったとしても、フェルスタッペンはレースに勝つことができたはずだと考えている。
「もちろん(ベッテルとハミルトンの接触は)大きな助けにはなった。しかし前を走るのが誰であろうと、我々はオーバーテイクできるスピードとポテンシャルを持っていたと、私は確信している」と、マルコはmotorsport.comに語った。
さらにマルコは、フェルスタッペンには十分なスピードがあり、必要に応じてもっと速く走ることもできたと主張した。実際レース中の無線で、チームはルノー製パワーユニットの信頼性に対する懸念から、フェルスタッペンのスピードを下げようとしており、彼はそれに不満を示していた。
「できるだけ速く、ではなくできるだけ遅く走るという特別な運転をマックスはしていたんだ」とマルコは付け加えた。
「我々はみんな、とても(パワーユニットのトラブルを)心配していた」
「同じエンジンを搭載しているマシンが4台も止まっていた。週末を通してかなりの数のエンジンが故障していたので、マシンがフィニッシュラインを横切るまで、優勝を確信することができなかった」
「マックスのマシンの本当のポテンシャルを見ることができなかった。ピットストップの直後には、ギャップが20秒だった。そしてそれが、我々が目指していたことだった」
「その差は、我々の空気力学が正しいことを示している。今、我々は間違いなく最高のシャシーを持っている」
「レースではそれほどエンジンの差が出ないし、マックスはますます良くなっている。ダニエル(リカルド)も、エンジントラブルがなければ表彰台に上がっていたと思う」
ここ最近のレースでレッドブルのRB13は印象的なスピードを見せているものの、メキシコでの支配的なパフォーマンスは、サーキットが標高約2300mに位置するという特別な条件によるものだったことをマルコは認めている。
「ここ、メキシコの高度のことを忘れてはいけない。高度が高いために、空力がより大きな役割を果たす一方で、エンジンの差が小さくなるのだ」
「だから、残念ながらアブダビでは同じようにはいかないだろう」
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この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | 第18戦メキシコGP |
ロケーション | アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス |
ドライバー | マックス フェルスタッペン |
チーム | レッドブル・ホンダ |
執筆者 | Adam Cooper |