王者ハミルトン、F1継続にジレンマ?!「他の人生経験も逃したくない」
ハミルトンは自身の将来について、個人的なジレンマと戦っていると認めた。F1は継続したいが、”他の人生”にも興味を持っているようだ。










2017年のチャンピオンに輝き、4度目の戴冠となったルイス・ハミルトン。メルセデスと彼との契約は来シーズン末で切れるが、今後数週間で新たな2年契約締結に向けた話し合いが始まると予想されている。
ハミルトンとメルセデスが合意に至る可能性は極めて高いと考えられている。しかし一方でハミルトンは、レーストラックから離れ”別のチャンス”を探そうとしている気持ちがあることを認めた。
限られたメディアとのインタビューの中で、ハミルトンは将来についての考え方に関して「それは天気のようなもので、僕はバランスを見つけようとしているところだ」と語った。
「僕は今のところ、もう1年チームと過ごしたいと思っているし、それを続けたいと思っている。だけど、ある時点でそれに疑問を持つようにもなった」
ハミルトンは、レーストラックから離れた生活を送ることに惹かれているが、一度F1をやめてしまえばもう復帰ができないと認識しているため、葛藤を感じているようだ。
「(1度やめてしまえば)F1に戻ることはできない。何をどうしようと、それを失ってしまうことになる。それが来年になるか、これから5年後になるか分からないが、F1を離れるのは引退するときだ」
「できる限り長くF1に残る。それがどれくらいになるか正確には分からないが、F1を引退した後も人生は長い。僕がやり損なってきたことがそこにあるんだ」
「先日僕は親友に、僕が楽しみにしていることや、羨ましく思っていることについて話していたんだ。1カ所に住み続けて、ジムに行ったり日課をこなして、夜になれば友達と遊んだり家族と過ごしたりするんだ」
「F1に残ればそれだけ、そういうことをやるのが遅れていく。だけど、40歳以降にそれをする時間はたくさんあるんだ」
32歳のハミルトンは、最近叔母を亡くしたことが、F1以外に自分のやりたいことができていないという実感をもたらしたと明かした。
「僕の叔母はガンで亡くなったんだ。彼女は最後の日にこう言った。『私は、いつの日か仕事をやめていろんなことをする計画を心に抱きながら、仕事を続けていた。そしてもう時間切れになってしまった』とね。だから僕は心の中でそれと戦っているんだ」
「だから1日1日、自分の人生を生きている。それを最大限に生かそうとしているんだ。僕はそれと戦っている。レースは続けたいけど他にもやりたいことがあって、良いとこ取りがしたいんだ。僕は確実にちょうど良いタイミングを選びたいし、おそらくそれができると思う」
ハミルトンは、F1を辞めた後に関与したいモノがたくさんあると述べた。
「僕は以前チャリティーをしたことがあるけど、F1をやめる時が来たら、それに焦点を当て始めようと本気で考えているんだ。僕の将来にそれを組み込みたい」
「僕はレース以外における自分の強みや性質を発見した。もしそうすることを決めたなら、ゼロから会社を興して、独力でそれを大きくしていくことも厭わない」
「”インターンシップ”をしても構わない。新しい技術を学ぶことに興奮できる。エキサイティングでリスキーかもしれないが、僕がそういうアイデアが好きだ。もし年金を心配したり、金銭的に安定していないなら別だけど、エキサイティングだからやるんだ。僕は将来何をするんだろうね?」
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この記事について
シリーズ | F1 |
ドライバー | ルイス ハミルトン |
チーム | メルセデス |
執筆者 | Jonathan Noble |