金曜FPに投入の”テスト”タイヤ。マレーシア以降の実戦投入を目指す
ピレリは、スパのフリー走行1と2でテストされた、構造を強化したより安全タイヤをマレーシアGP以降に投入することを計画している。










ベルギーGPのフリー走行1と2が行われた金曜日、すべてのドライバーに実験用のプロトタイプタイヤが2セット支給された。このテストタイヤには使用義務はなかったようだ。
この新しいタイヤは、ピレリが「多様な衝撃」と呼ぶ縁石やその他の外部からのダメージに対する耐性を改善するようにデザインされた構造を持っている。
金曜日のテストの主な目的は、ソフトのコンパウンドでテストされた新しい構造が、今年使われてきたタイヤと比較してパフォーマンスに影響がないと実証するためであった。
チームはすでに今年残りのレースのタイヤ配分を決定しているため、この作業は非常に重要であった。
ピレリは、イタリアGPの金曜日のフリー走行をさらなるテストに充てたいと考えており、マレーシアGP以降に新しい構造のタイヤを実戦投入することに対して、すべてのチームとFIAから合意を得たい考えだ。
「新しいプロトタイプのタイヤをテストしている。何もペイントされていないものだ。タイヤはソフトの構造を持っており、パフォーマンス面で変化がないことを目標に作られている」
「実走テストでは、屋内でのテストと同様、新しいタイヤが外部からの多様な衝撃に対して、以前のタイヤより良い反応をしていることがわかった。そのため、新しいタイヤはダメージの伝達がより少なくなり、耐久力が増すだろう」
「ここでテストを実施したかった理由は、モンツァでもう一度テストしたいからだ。現在FIAに対して、モンツァに追加のプロトタイプタイヤを持ち込むことを許可してもらえるよう、要請をしている」
「もし、屋内テストで評価された通りに新しいタイヤが投入できれば、統一性という意味では成功とは言えないが、ドライバーたちはタイヤのパフォーマンスと管理という面でハッピーになれるだろう。我々は新しい仕様をセパンで導入したい。これが計画だ」
パフォーマンスに対する影響は今の所なし
ピレリのF1レーシングマネージャーであるマリオ・イゾラによれば、ドライバーたちはパフォーマンスについて、新しいタイヤの影響を受けていないという第一印象を抱いているという。
「何人かのドライバーは何も違いを感じないとしている。それは良いスタートだと思うが、すべてのドライバー、すべてのマシンをチェックする必要がある。今年中に修正を加えたいなら、すべてのチームの同意が必要だからだ。さもなければFIAに行って安全性の問題について聞かなければならない。もし全員が同意するなら、自動的にこの改善が導入されると言っておこう」
「彼らが違いを感じられずハッピーだというなら、縁石の衝撃に対する安全性は改善されたと考えられ、何の問題もなく新しいタイヤを導入できる」
変更された構造は、2017年シーズン用タイヤにも影響を及ぼすことになるようだ。
「レースが行われる週末に、チームにタイヤをテストしてもらうというのは、簡単ではないと認識している。けれど、これは全員にとって必要なことだ。これは我々のタイヤの絶え間ない改善の一部分だからね」
「もしこの対策が成功すれば、我々は来年のタイヤについても何か得られるものがあるだろう」
この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | マレーシアGP |
ロケーション | セパン・インターナショナル・サーキット |
執筆者 | Adam Cooper |