レッドブル＆フェルスタッペン、”最強”タッグが2028年まで継続！　5年間の大型契約延長が発表

　F1の2021年シーズンに、メルセデスのルイス・ハミルトンとの激しいタイトル争いを制して、初王者となったレッドブルのマックス・フェルスタッペン。チームは3月3日に、そのフェルスタッペンとの契約を5年延長が決定したことを明かした。これによりフェルスタッペンは、2028年までレッドブルに在籍することになる。

　フェルスタッペンは2020年に契約を延長し、2023年までレッドブルに留まることが決まっていた。ただ昨年チャンピオンに輝いた際には、レッドブルで「さらに10年、15年やっていけたらと思う」と口にしており、レッドブル側も2023年を待たずに契約を延長したいという意思を示していたため、彼らの関係は今後も長期間続くだろうと見られてきた。

　なお正式発表に先立ち、オランダメディアで彼の契約延長が報じられた際には、年俸が5000万ユーロ（約64億円）に上るという可能性も示唆されていた。

　レッドブルは最近になり大型スポンサー契約をいくつも締結しており、F1が予算上限を導入したことで支出が制限を受けていることもあり、フェルスタッペンのようなスタードライバーを確保するために必要な金額の拠出にも問題はないと見られる。

　フェルスタッペンは今回の契約延長に際し、次のようにコメントした。

「オラクル・レッドブル・レーシングチームの一員であることを本当に楽しんでいるんだ。だから2028年シーズンまで留まることを選ぶのも、簡単な決断だった」

「僕はこのチームが大好きだし、昨年はシンプルに信じられないようなシーズンだった。僕が参加した2016年以来、目標はタイトル獲得だったんだ。それは達成できたから、今の目標は長期的にナンバーワンであり続けることだ」

　なおレッドブルは昨シーズンまで、ホンダ製のパワーユニット（PU）を使用していた。彼らの活動終了に伴い、2022年からはホンダPUのプロジェクトを引き継ぐ形でレッドブル・パワートレインズを設立。2026年に導入される予定となっている次世代PUのプロジェクトにも、このレッドブル・パワートレインズで取り組む予定となっている。

　ただレッドブルとしては、フォルクスワーゲン・グループなどとも、パワーユニット供給に関する交渉を行なっていると言われている。今回フェルスタッペンという超強力なドライバーとの契約を延長したことで、こうした自動車メーカーとの交渉を行なう上で、非常に有益な手札を持ったということにもなるはずだ。

　チーム代表のクリスチャン・ホーナー代表はフェルスタッペンと結んだ新たな契約について、レッドブルの将来を描く上で、”真の意思表示”だと表現した。

「マックスが2028年の終わりまでレッドブル・レーシングとの契約を延長したということは、固い決意の表れである」

　レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表はそう語った。

「我々の当面の目標は、マックスのタイトルを防衛することだ。しかし今回の契約は、彼がチームの長期契約の一部であることも示している」

「レッドブル・パワートレインズが2026年からのエンジンの新しいレギュレーションに向けて仕事をしていく中で、我々はそのマシンに乗る、グリッド上で最高のドライバーを確保したかったのだ」

　なおホーナー代表のチームとの契約は、現時点では2026年まで。フェルスタッペンの方が2年先まで契約を保持するということになった。