F1イギリスGP予選:ボッタス、ハミルトン打倒へPP奪取。フェルスタッペン4番手
F1第10戦イギリスGPの予選は、メルセデスのバルテリ・ボッタスがポールポジションを獲得した。
写真:: motosport.com
F1第10戦イギリスGPの予選が行われ、メルセデスのバルテリ・ボッタスが第5戦スペインGP以来のポールポジションを獲得した。
Q1:マグヌッセン、クビアトがQ1敗退
18分間の予選Q1は気温19度、路面温度31度のドライコンディションでスタート。アルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィやキミ・ライコネンを先頭に、中団チームが続々とアタックに向かった。
ここでまずはカルロス・サインツJr.(マクラーレン)が1分26秒689を記録しトップ。ハース勢やダニエル・リカルド(ルノー)がそれに続いた。
中団勢のアタックが落ち着いてきたタイミングで、レッドブルやフェラーリが動きを見せた。レッドブルの2台はソフトタイヤでコースインしたが、フェラーリ勢はミディアムタイヤを選択した。
シャルル・ルクレール(フェラーリ)が全セクターでベストを更新しトップに浮上。1分25秒628というタイムだった。その後ろ、2番手にはマクラーレンのランド・ノリスがつけ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が続いた。
最も動き出しが遅かったメルセデスだが、ルイス・ハミルトンがソフトタイヤで1分25秒513とし、トップタイムを塗り替えた。しかし、ルクレールも負けじと再アタック。セクター1、2で全体ベストを更新するもセクター3で遅れ0.020秒差。2番手は変わらなかった。
セッションが残り7分を切り、中団勢が2セット目のタイヤを投入してアタックを開始。この時点でウイリアムズ勢、レーシングポイント勢、ロマン・グロージャン(ハース)がQ1敗退圏内となった。
しかしそのグロージャンがタイムアップしたことで、クビアトが敗退圏内に。そのクビアトは最後のアタックでタイムを更新できず、Q1敗退となってしまった。
セルジオ・ペレス(レーシングポイント)も土壇場でタイムアップし、15番手でQ2進出。ピットに戻っていたケビン・マグヌッセン(ハース)が16番手に落ち、Q1敗退となった。
マグヌッセン以下、クビアト、ランス・ストロール(レーシングポイント)、ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)、ロバート・クビサ(ウイリアムズ)がQ1で姿を消した。
Q1トップはハミルトン。2番手ルクレール、3番手フェルスタッペンと、トップ3チームが上位を分け合った。
Q2:フェラーリ、意外なソフトタイヤスタートを選択。アルボンがQ3へ
15分間のQ2では、ボッタスがミディアムタイヤで真っ先にコースイン。同じくミディアムでボッタスも続いた。レッドブル勢やルクレールもミディアムタイヤを選択した。
雲も多く薄暗くなってきた空模様を心配してか、多くのマシンが早めに動くが、ベッテルは最も遅くコースイン。中古のソフトタイヤで走り出した。
ミディアムでのアタック合戦を制したのはルクレール。1分25秒646でメルセデス勢を上回った。4番手にガスリー、5番手にフェルスタッペンが続いた。ただ、フェルスタッペンは2度目のアタックでガスリーの前に出た。
5番手のガスリーは、この時点で11番手のアレクサンダー・アルボン(トロロッソ)よりも0.6秒ほど速く、上位5台はQ3進出が濃厚となった。
11番手のアルボンや15番手のグロージャンは早めに2セット目のタイヤを投入してアタック。しかしどちらも最初のアタックでタイム更新はならなかった。
1セット目のソフトタイヤでは8番手と控えめのタイムだったベッテルは、2セット目のソフトタイヤを投入。他の上位勢とは異なる戦略を選んだ。
残り時間が3分を切ると、ミディアムタイヤでタイムを残していた上位勢もQ3に向けた確認か、ソフトタイヤで再度コースイン。ハミルトンはただ一人新品のミディアムタイヤでコースインしたが、すぐにピットに戻った。
熾烈なQ3進出争いでは、ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)やアルボンがタイムアップに成功。Q3進出圏内に飛び込んだ。
これで、Q2敗退は11番手ジョビナッツィ以下、ライコネン、サインツJr.、グロージャン、ペレスの5台。好調だったマクラーレンだが、ここで1台が姿を消すことになった。
意外だったのは、ルクレール。ソフトタイヤでベストタイムを1分25秒646に更新しており、最終的に5番手となったベッテルと同じく、決勝はソフトタイヤでスタートすることになった。
Q3:ボッタス、1000分の6秒差でハミルトン抑えポール獲得!
12分間のQ3では、アルボンがいの一番にコースイン。少し距離を置いてメルセデス勢、ルノー勢が続いた。ただ、アルボンは中古タイヤを履いており、そのままピットへと戻った。
ハミルトンからアタックへ。セクター1では全体ベストだったものの、セクター2で挙動を乱す場面があり、ボッタスに0.252秒及ばず。ボッタスは1分25秒093をマークしており、これが新たなコースレコードとなった。
3番手には1分25秒483のフェルスタッペン。ルクレール、ガスリー、ベッテルが続いた。
1アタックにかけるアルボンとノリスは、他の8台がピットに戻った残り5分ごろにアタックへ。ノリスがルノー勢に割って入る8番手となり、アルボンは10番手だった。
残り3分を切りボッタス、ハミルトンの順にコースイン。レッドブルはギリギリまでコースインを粘り、フェルスタッペンが最後方からのアタックとなった。
ボッタスはセクター1、2で自己ベストを更新できず、1分25秒093の持ちタイムをさらに縮めることはできなかった。対するハミルトンは、セクター2、3でボッタスとのギャップを削り取ったものの、わずか0.006秒ボッタスのタイムに届かず、ポールポジションを逃した。
ルクレールは、セクター1で全体ベストを更新。こちらもボッタスに肉薄したが、0.079秒及ばず3番手に終わった。
ハミルトンは、イギリスGPでは4年連続ポールポジション獲得中と絶対的な速さを誇っていたが、今回はボッタスがその記録をストップ。今季4度目のポールポジションを手にした。
4番手はフェルスタッペン。パワーが重要となるシルバーストンで、グリッド2列目を獲得。ボッタスとのタイム差は0.183秒だった。不振が続いていたガスリーは、ベッテルを上回る5番手を獲得した。
7番手ダニエル・リカルド(ルノー)以下、ノリス、アルボン、ヒュルケンベルグまでがトップ10。アルボンは2度目のアタックでタイムを更新し、ポジションを上げた。
【リザルト】F1第10戦イギリスGP:予選結果
順位 | ドライバー | タイム | 差 | 平均速度 |
---|---|---|---|---|
1 | バルテリ ボッタス | 1'25.093 | 249.228 | |
2 | ルイス ハミルトン | 1'25.099 | 0.006 | 249.210 |
3 | シャルル ルクレール | 1'25.172 | 0.079 | 248.997 |
4 | マックス フェルスタッペン | 1'25.276 | 0.183 | 248.693 |
5 | ピエール ガスリー | 1'25.590 | 0.497 | 247.781 |
6 | セバスチャン ベッテル | 1'25.787 | 0.694 | 247.212 |
7 | ダニエル リカルド | 1'26.182 | 1.089 | 246.079 |
8 | ランド ノリス | 1'26.224 | 1.131 | 245.959 |
9 | アレクサンダー アルボン | 1'26.345 | 1.252 | 245.614 |
10 | ニコ ヒュルケンベルグ | 1'26.386 | 1.293 | 245.498 |
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