F1日本GP決勝:ボッタス今季3勝目、メルセデスがコンストラクターズタイトル決定
2019F1日本GP決勝。バルテリ・ボッタス(メルセデス)が今季3勝目を挙げ、メルセデスが6年連続でコンストラクターズチャンピオンに輝いた。
Valtteri Bottas, Mercedes AMG W10
Glenn Dunbar / Motorsport Images
鈴鹿サーキットで行われた2019F1日本GPの決勝レース。3番手スタートのバルテリ・ボッタス(メルセデス)が第4戦アゼルバイジャン以来となる今季3勝目をマーク。3位にルイス・ハミルトンが入りファステストラップも記録したことで、メルセデスが6年連続となるコンストラクターズチャンピオンを決めた。
台風19号の影響により12日(土)のセッションは全て中止に。公式予選は13日(日)10時に行われ、その僅か3時間後にスタート進行が始まるという、タイトなスケジュールで決勝レースのスタート時刻を迎えた。グリッドには19台が整列したが、午前中の予選Q1でクラッシュを喫したロバート・クビサ(ウイリアムズ)はシャシーを交換し、ピットレーンからのスタートとなった。
台風一過で雲ひとつない青空が広がり、気温21度、路面温度37度で53周のレースがスタート。フロントロウを独占したフェラーリのセバスチャン・ベッテル、シャルル・ルクレールの2台は伸びが悪く、逆に好ダッシュを決めたボッタスがアウト側からトップに浮上。2番手にベッテルが続いて1コーナーに入っていった。
5番手スタートのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)もスタートを上手く決めて3番手浮上を試みたが、2コーナーでルクレールと競り合った際に接触。フェルスタッペンはスピンを喫し18番手に後退した。またルクレールは左側のフロントウイングの翼端板を破損。なんとか走行を続けようとしたが3周目にピットインし、フロントウイングを交換するとともにミディアムタイヤを装着した。
5周目には5番手を走行していたランド・ノリス(マクラーレン)にアレクサンダー・アルボン(レッドブル)がシケインで飛び込むと両者は接触。ノリスはコースオフを喫し、そのまま緊急ピットイン。大きくポジションを落とした。
10周を過ぎたところで、気になる審議が行われた。ベッテルがジャンプスタートをしたか否かについてだ。オンボード映像によると、レッドシグナルが消える前に一瞬動いているが、結果的に“お咎めなし”となった。
一方、14周目にフェルスタッペンがピットインしたが、そのままガレージにマシンを入れて、無念のリタイアとなった。
15周を過ぎるとピットストップを始めるマシンが増え始めた。まずはアルボンが入りミディアムタイヤに交換。翌16周目にはベッテルがピットイン。ここで新品のソフトタイヤを装着する2ストップ作戦を選んだ。17周目にはトップのボッタスもピットイン。こちらはソフトからミディアムに交換。こちらも2ストップ作戦のようだ。
これに対しハミルトンは21周目まで引っ張りピットイン。ミディアムタイヤで交換し、3番手で復帰した。
レースも折り返しを迎えようとする25周目、7番手まで挽回したルクレールが2回目のピットイン。ここでソフトタイヤを投入した。中団グループではトロロッソ・ホンダが健闘。24周目にはピエール・ガスリーがノリスを抜くなど積極的な走りを見せ7番手に浮上した。一方のダニール・クビアトは28周目までピットストップを我慢。その分ポジションは落としたものの、1ストップ作戦で最終的な上位浮上を目指した。
レースは30周目に突入。トップのボッタスは順調なペースで周回を重ね、2番手のベッテルに対して10.6秒のアドバンテージを築いた。これに対し、差を詰め始めたのが3番手のハミルトン。ピットストップ直後はトップに対して20秒ほどあった差を15秒にまで縮めた。
翌31周目にベッテルが2回目のピットイン。ここでミディアムタイヤを装着した。これで2番手に上がったハミルトンは32周目に自己ベストとなる1分32秒513を記録。少しずつボッタスに近づいていった。
今回、ホンダの母国レースということで注目が集まるレッドブルのアルボンは4番手を走行。しかし、トップから44秒差をつけられるという苦しい展開となった。そのアルボンは34周目には2回目のピットストップを敢行。ソフトタイヤに履き替えて最終スティントに臨んだ。
36周目に、トップを走るボッタスが2回目のピットストップを行い、ソフトタイヤに交換。ハミルトンの逆転は許したものの2番手でコース復帰を果たした。
これによりメルセデスがワンツーを独占したが、チェッカーまで残り11周というところで、1ストップ作戦と思われていたハミルトンがピットイン。ソフトタイヤに交換しコースへ復帰したが、3番手まで後退。それでも44周目には1分31秒583でファステストラップを叩き出すと、翌45周目には1分30秒983をマーク。鈴鹿サーキットにおけるF1決勝中のラップレコード(1分31秒540/2005年キミ・ライコネン)を塗り替える走りを見せた。その勢いでハミルトンはベッテルの0.8秒後方に接近。チャンスを伺った。
一方、1周目の接触が原因で後退を余儀なくされたルクレールは34周目にガスリーを抜いて6番手まで浮上したが、46周目に3回目のピットストップを敢行。それでもガスリーとの差がある程度あったこともあり、ポジションを守ったままコースに復帰した。
残り5周を切って注目が集まったのは2番手争いだ。ハミルトンが猛烈な勢いでベッテルに接近し、1コーナーのみならずチャンスがあれば各コーナーで横に並びかけようとするが、ベッテルも必死にこらえる走りを披露した。
各車がファイナルラップに突入したところで、9番手を走っていたペレスがガスリーを抜こうとした際に2コーナーで接触。そのままアウト側のタイヤバリアに突っ込んでしまった。
最後は混乱もあったが、危なげない走りでトップを死守したボッタスが今季3勝目をマークした。2位にはベッテル、3位にはハミルトンが続いた。これでメルセデスは6年連続となるコンストラクターズチャンピオンを決めた。
パルクフェルメでマシンを降りたボッタスは両手でガッツポーズ。喜びを爆発させるというよりは、安堵の表情を見せていた。
注目が集まったホンダ勢はレッドブルのアルボンが4位で最高位となり、トロロッソはガスリーが8位、クビアトは12位という結果になった。
【リザルト】F1第17戦日本GP 決勝レース
順位 | ドライバー | 周回数 | タイム | 差 | 前車との差 | 平均速度 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | バルテリ ボッタス | 52 | 1:21'46.755 | 221.325 | 25 | ||
2 | セバスチャン ベッテル | 52 | 1:22'00.098 | 13.343 | 13.343 | 220.725 | 18 |
3 | ルイス ハミルトン | 52 | 1:22'00.613 | 13.858 | 0.515 | 220.702 | 16 |
4 | アレクサンダー アルボン | 52 | 1:22'46.292 | 59.537 | 45.679 | 218.672 | 12 |
5 | カルロス サインツ Jr. | 52 | 1:22'55.856 | 1'09.101 | 9.564 | 218.251 | 10 |
6 | シャルル ルクレール | 51 | 1:21'51.731 | 1 Lap | 1 Lap | 216.845 | 8 |
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