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分析

大苦戦ウイリアムズ。2019年マシンFW42を、どうアップデートしたか?

2019年は大苦戦し、わずか1ポイントの獲得に終わったウイリアムズ。しかしチームはシーズン中にアップデートを重ねた。そして来季向けの実験も実施……復活に向けた布石となるか?

Williams FW42 legal wishbone comparsion

写真:: Giorgio Piola

ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】

Analysis provided by Giorgio Piola

 ウイリアムズの2019年用マシンFW42は、その完成が遅れに遅れた。その結果、プレシーズンテストのスタートに間に合わず、貴重な走行機会を失うことになった。この開発の遅れと、テストでの走行距離不足は、シーズン全体に大きく影響を及ぼしていった。

 登場したマシンは、各所に工夫が凝らされた、意欲作とも受け取れるマシンだった。しかしFIAは、そのマシンの合法性を疑問視。フロントサスペンションやミラーなど、各所に疑問符が付けられ、チームは修正を余儀なくされた。

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ウイリアムズFW42、”違法”とされたフロントサスペンション
 FW42のフロントサスペンションは、当初は独特の形状になっていた。ロワウイッシュボーンの後方アームに、細い追加のエレメントが付け加えられていたのだ。

 レギュレーションでは、(プッシュロッド、ステアリングアームを含む)サスペンションメンバーの本数はホイールひとつあたり6本までと定められている。ウイリアムズは、この追加のエレメントについてロワウイッシュボーンの一部とみなされると考えていたかもしれないが、FIAはこれを認めず、チームに修正を指示することになった。

 このデザインは、サスペンションの構造になんらかの影響を及ぼすことを目的としたモノではなかった。それよりもむしろ、ウイッシュボーンの空力効率を改善するためのモノだったようだ。

ウイリアムズFW42、フロントサスペンションのアッパーアーム
 他のいくつかのチームを模倣する形で、アッパーウイッシュボーンをL字型にし、アップライトを低い位置に配置している。これにより、上下のウイッシュボーンが地面と平行に近くなり、車体に及ぼす空力面での悪影響を極力削減しているものと考えられる。
ウイリアムズFW42、フロア前端の処理
 バーレーンGP仕様のウイリアムズFW42、そのバージボード付近である。サイドポッドの下、フロア前端が大きく上方に持ち上げられている。これは、ここからフロア下に気流を送り、ディフューザーの効果を高めようというもの。その前方には、2枚のガイドベインが取り付けられている。
ウイリアムズFW42、バージボード
 ドイツGPでは、バージボードとサイドポッドディフレクターに大きな変更が加えられた。空力開発部門は、フロントタイヤによって生み出される乱流がマシンに与える悪影響を適切に処理しようとしていた。
ウイリアムズFW42、フロントウイング
 日本GPでは、ノーズに変更が加えられた。ウイングステーが前後に長くなり、その後方には地面と平行の板”ケープ”が取り付けられている。これにより、車体全体のエアロバランスを整えているようだ。
ウイリアムズFW42、フロントウイング(実戦仕様)
 ウイリアムズは、2019年のレギュレーションに従い、”正攻法”のフロントウイングを用意したチームである。フロントタイヤを避けるよう、外向きの気流を生み出すためにフロントウイングのフラップ外側が低くなった形状のウイングを採用するチームが多い中、ウイリアムズは許された全幅いっぱいを使い、ダウンフォース獲得を目指した。日本GPでは、2020年シーズンに向け、わずかに異なるバージョンのフロントウイングもテストしている。

 なおこのフロントウイングから流れる気流が、どのようにブレーキダクトに向かっているかを計測するため、ダクト内部には多くの計測装置が取り付けられているのがわかる。

ウイリアムズFW42、フロントウイング(実験仕様)
 日本GPに持ち込まれたテスト用ウイング。フラップの青く塗られた部分の幅が狭まっているのが分かる。また黒く塗られたフラップ外側の部分は、角度が浅くなり、ダウンフォースを生み出さない形状になっている。これにより気流を外向きにコントロールし、フロントタイヤに当たって空気抵抗になることを防いでいる。また、タイヤ後方にできる乱流の発生も抑えているのだ。2020年シーズン用マシンにはこのタイプのウイングが採用されるのか、注目すべき部分だろう。
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