写真:: Mercedes AMG
コロナ禍により大きく姿形を変えた2020年シーズンのモータースポーツは、例年以上に濃密でドラマチックな瞬間を数多くもたらした。motorsport.comはTwitterのハッシュタグ『#MSCjp』『#みんなで振り返ろう2020年のモタスポ』にて様々な部門の“1番”を募集したが、今年も読者の皆様からたくさんの投票をいただいた。
今回はその中の『ベストドライバー/ライダー部門』から、特に得票の多かった者をランキング形式で紹介していく。
読者が選ぶ2020ベストドライバー/ライダー:ルイス・ハミルトン(F1)
Race Winner Lewis Hamilton, Mercedes F1 celebrates on the podium with the trophy
Photo by: Sam Bloxham / Motorsport Images
昨年に引き続き、この部門で最多の得票を集めたのはハミルトンだった。
ハミルトンにとって、2020年はまさに記録的なシーズンとなった。ポルトガルGPでは不滅の記録と言われていたミハエル・シューマッハーのF1歴代最多勝記録(91勝)を更新。その数字を95まで伸ばした。そして同じくシューマッハーが保持している歴代最多タイトル記録の7回にも並び、名実ともに歴代最高のドライバーとなった。
2020年シーズンはコロナ禍の影響で全17戦に短縮され、ハミルトンは自身の新型コロナウイルス感染もあり16レースの出走に留まったが、それにも関わらず彼は自己最高のシーズン11勝を記録。過去にタイトルを獲得した6つのシーズンと比較しても、2020年が最も支配的なシーズンだったと言っても過言ではない。
ベストドライバー/ライダー次点:山本尚貴(スーパーGT/スーパーフォーミュラ)
山本尚貴 Naoki Yamamoto(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
Photo by: Masahide Kamio
2020年の日本のモータースポーツシーンにおいて、主役となったのは山本尚貴だった。山本はスーパーGT、スーパーフォーミュラ共に、平川亮と激しい王座争いを展開。そしてどちらもタイトルをもぎ獲ってみせた。そんな山本が、ハミルトンに次ぐ2位にランクインした。
スーパーGT最終戦では、最終ラップ最終コーナーでガス欠に見舞われた平川をオーバーテイクするという未来永劫語り継がれるであろう劇的な形で、“RAYBRIGカラー”でのラストレースとなったNSX-GTにタイトルをもたらした。スーパーフォーミュラのチャンピオン争いも最終戦までもつれたが、平川を抑えきり5位でフィニッシュした山本が王者に。スーパーGT(GT500)、スーパーフォーミュラを共に制する“国内二冠”は2018年以来、自身2度目となった。
なお、国内二冠を複数回達成したのは山本が初めてで、その前人未到の快挙を賞賛する声が読者から多く挙がった。
ベストドライバー/ライダー3位:ピエール・ガスリー(F1)
Race Winner Pierre Gasly, AlphaTauri celebrates on the podium with the chamapgne and the trophy
Photo by: Steven Tee / Motorsport Images
2020年、誰もが予想だにしなかった大番狂わせを起こしたアルファタウリ・ホンダのガスリーが3位にランクインした。
ガスリーは昨年のF1ブラジルGPで初の2位表彰台を獲得し、日本のモータースポーツファンを大いに興奮させたが、今季はさらに大きなドラマが生まれた。10番グリッドからスタートしたイタリアGPでは、ピットインのタイミングとセーフティカー出動のタイミングが噛み合い、一気に上位へジャンプアップ。ルイス・ハミルトンがペナルティを受けたこともあって首位に浮上すると、カルロス・サインツJr.との息詰まるバトルを制してトップチェッカーを受けた。
ガスリーはレッドブルからトロロッソ(現アルファタウリ)への降格を経験している苦労人であるだけに、その勝利は多くの感動を呼んだ。2021年もアルファタウリに残留し、角田裕毅のチームメイトとなる。
ベストドライバー/ライダー4位タイ:佐藤琢磨(インディカー)
Takuma Sato, Rahal Letterman Lanigan Racing Honda poses for photos
Photo by: Phillip Abbott / Motorsport Images
インディカー・シリーズのフル参戦ドライバーの中では最年長の43歳……それでも今なお進化を続ける佐藤琢磨が4位にランクインした。
2017年のインディ500優勝でモータースポーツの歴史にその名を刻んだ佐藤だが、2020年のインディ500でもフロントロウからスタートして終始上位を走行。終盤にスコット・ディクソンをオーバーテイクすると、そのまま逃げ切りインディ500で2勝目を挙げた。
104回の歴史を誇るインディ500においても、複数回優勝したのは佐藤を含めてわずか20人。佐藤は3度目の制覇を目指し、2021年もインディカー・シリーズに参戦する。
ベストドライバー/ライダー4位タイ:角田裕毅(FIA F2)
Yuki Tsunoda, Carlin, 1st position, on the podium
Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images
佐藤と同率で4位となったのが、角田裕毅。彼はFIA F2で印象的な活躍を見せた。
2020年がF2ルーキーイヤーとなった角田だが、彼はそれを感じさせないレース運びと圧倒的な速さを見せ、ポールポジション4回、優勝3回という堂々たる成績を残してランキング3位となった。2021年はアルファタウリからのF1参戦が決定しており、小林可夢偉以来7年ぶりとなる日本人F1ドライバーの誕生にファンは早くも期待を膨らませていることだろう。
他にはこんな名前も……
平川亮(スーパーGT/スーパーフォーミュラ)
ジョアン・ミル(MotoGP)
中上貴晶(MotoGP)
ジョージ・ラッセル(F1)
ランド・ノリス(F1)
ジョナサン・レイ(WSBK)
アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(フォーミュラE)
フランコ・モルビデリ(MotoGP)
エルフィン・エバンス(WRC)
スコット・マーティン(WRC)
小椋藍(Moto3)
菅原義正(アフリカエコレース)
ミック・シューマッハー(FIA F2)
セバスチャン・オジェ(WRC)
ダニール・クビアト(F1)
安田裕信(スーパーGT)
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