この人無しで2021年シーズンのF1を語ることはできない。7度のF1世界王者にして最大のライバル、ルイス・ハミルトンと同点で迎えた最終戦アブダビGPの最終ラップでハミルトンを抜き、悲願の初タイトルを手にした。今季は23レース中10勝、ポールポジションを10回記録するなど他を圧倒し続けた。戴冠まで7年を要したものの、彼はまだ24歳。世界王者として臨む2022年シーズン以降のF1で、彼はどのような走りを見せてくれるだろうか。
今季のF1の、”ダブル主演”のひとりだ。シーズン終盤の猛烈な追い上げで、王者の実力を見せつけた。フェルスタッペンと同ポイントで最終戦アブダビGPに臨み、抜群のスタートでトップを快走。しかし展開に恵まれず、史上最多8度目のチャンピオン獲得はならなかった。電撃引退の可能性も噂されているが、新時代のF1でもその走りが見たいものだ。
野尻にとって、2021年シーズンは一躍ブレイクの年となった。スーパーフォーミュラでは開幕2連勝を含む3勝を挙げ、圧倒的な成績で初戴冠。スーパーGTでも福住仁嶺と組み、終盤に怒涛の2連勝を挙げてランキング2位。最終的には“国内2冠”にあと一歩まで迫った。
日本から北米へと活躍の場を移したパロウが、インディカーフル参戦2年目で栄冠を勝ち獲った。名門チップ・ガナッシから参戦した今季は、開幕戦で初優勝。その後インディ500で2位、シーズン中盤のロード・アメリカで2勝目を挙げるなど、ポイントを着実に積み重ねた。終盤はエンジン交換によるペナルティなどもあったが、ポートランドで3勝目をマーク。チャンピオンに輝いた。
MotoGP王者に輝いたクアルタラロがランクイン。彼の今季最大の武器は安定感だった。ルーキーだった2019年からその速さは折り紙つき。ヤマハファクトリーに移籍した2020年には3勝をマークしたが、他に表彰台ゼロと一貫性がなくタイトルを逃していた。2021年はその反省もあり、チャンピオン獲得を決めた第16戦まで全戦でポイント獲得。5勝を含む、10回の表彰台をマークしている。
2018年以来となるF1復帰を果たしたアロンソは、ブランクを感じさせない走りでその実力を改めて誇示した。カタールGPで3位に入った他、ハンガリーGPでは首位を走るチームメイトのエステバン・オコンをアシストするため、ルイス・ハミルトンをブロック。耐久レースで培ったチームプレイヤーとしての一面も見せた。
今季はウイリアムズというチーム自体の戦力が向上したことも事実だが、それを差し引いてもラッセルもパフォーマンスは圧巻だった。予選ではQ2の常連となり、Q3にも顔を出した。特に雨のスパでは予選2番手。天候不良でレースが途中終了となったため、殊勲の2位表彰台をゲットした。来季はついにメルセデスに昇格。一躍スターダムを駆け上がるか
今季のF1で成長を見せたドライバーのひとりがノリスだ。彼は前半11レースの内、9戦でトップ5フィニッシュを記録するなど抜群の安定感を発揮。ロシアGPでは終盤の雨に翻弄されたが、初優勝まであと一歩のところまで迫った。
昨年は国内2冠を達成し、ベストドライバー/ライダー投票でも次点となった山本。今季はスーパーフォーミュラで苦戦したものの、スーパーGTでは力強いレース運びでTEAM KUNIMITSUを引っ張り、シーズンの大半でポイントリーダーに君臨した。最終戦では悲劇的な形でタイトルを逸したが、その堂々たる戦いぶりに多くのファンが拍手を送った。
今やアルファタウリの絶対的エースとなった感のあるガスリー。今季はキャリア最高の入賞15回を記録し、チームのコンストラクターズランキング6位に貢献した。
スーパーバイク世界選手権で絶対王者として君臨していたカワサキのジョナサン・レイの連覇を止めたのが、ヤマハのラズガットリオグル。将来的にMotoGPに転向するのではとの噂もあり、今後が一層注目なライダーだ。
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