6トークン残すメルセデス、さらなるPUアップグレードにジレンマ

トト・ウルフは、メルセデスがPUにアップグレードを投入した場合、ロズベルグは恩恵を得るが、ハミルトンは得られないというジレンマに直面していることを認めた。

 メルセデスは5トークンを費やし、ベルギーGPにアップグレードしたパワーユニットを投入した。

 ルイス・ハミルトンは最新のスパ仕様のパワーユニットを3基もストックしており、この3基でシーズン最後まで戦うことが出来る見込みだ。ニコ・ロズベルグはスパ仕様のパワーユニットは1基しかないが、今シーズン残りのレース、ペナルティなしでもう1基パワーユニットを使うことができる。

 メルセデスはいまだパワーユニット改良トークンを6残しており、これらを使ってパフォーマンス改善がなされたスペックのパワーユニットを、ロズベルグが5基目として使う可能性がある。

 従って理論的には、ハミルトンに対してロズベルグが、残りのレースでアドバンテージを持っていると言える。ハミルトンは新しいパワーユニットを投入することにより、さらなるグリッドペナルティを受けることを望んではいないからだ。

 メルセデスのチーム代表のトト・ウルフは、現在パワーユニットのアップグレードの予定は立っていないと主張している。

「もし我々がさらなるアップグレードを開発しても、ニコしか利用できない。難しいことだが、これはモーターレーシングなんだ」とウルフはMotorsport.comに語った。

「あるシーズンでうまくいかなくても、別のシーズンではうまくいくことがある。現段階では、アップグレードするのに充分なパフォーマンス改善があるかどうか、我々は結論に至っていない」

 ウルフは、メルセデスがパフォーマンスの改善を見出した場合、おそらくロズベルグが使えるようにするだろうと認めた。

「おそらく導入するだろう。どうやって導入するかが問題だ」

「もしさらなるパフォーマンスを見出せれば、来年のルイスの助けにもなるだろう。だがまだ発見できていないから、机上の空論だよ」

 ハミルトンは、ロズベルグがアップグレードによって有利になることを受け入れている。

「彼らは絶えずパワーユニットを改善しているんだ」と彼は語った。

「今年、もう一度アップグレードされる可能性があるけど、僕はそれを使うことはできないだろう。だけどそれは仕方ない犠牲だ。僕はもうパワーユニットを持っているし、これ以上いらない」

「ドイツGPでゴールした時のパワーユニットは、レースを完走できるかどうかわからなかった。だからスパで3基のパワーユニットを導入しなければならなかった。でも前戦よりも明らかに改善されているパワーユニットだ。この3基を使って残りのレースを争う自信があるよ」

 ハミルトンは、残りのレースでロズベルグに対して1基多くパワーユニットを使えるが、ウルフはこのことで有利にはならないと考えている。

「まず第一に、2つのパワーユニットでシーズン最後まで戦えると私は考えている」と彼は語った。「だから、実際にアドバンテージはないと考えている。何か問題にあった時に備え、少しマージンを取っただけだ」

「ルイスは、トラブルが起きたところでは非常に不幸だった。これは少しの埋め合わせになるかもしれないが、完全には埋め合わせできない」

 理論的には、ハミルトンのパワーユニットはロズベルグに比べて、残りのレースで走行距離が少なくなるはずだが、アップデートされた仕様のパワーユニットでロズベルグより長く走る機会は与えられないだろう。

「パワーユニットをどれだけ酷使するかについて、僕たちには基準がある。そしてそれは毎レース計算されている。走行距離の全体的な許容量はないけど、毎レースについて許容量がある」

 しかしながら、今ハミルトンができることは、割り当てられたこのチューンナップされた仕様のパワーユニットをフルに走らせることだ。最近のレースでは、パワーユニットが足らなくなることを心に留めて、そうしないように彼は努めていた。

「僕はきっともっとパワーユニットをプッシュできる」と彼は語った。「パワーユニットにはある量のライフがあって、レース週末を通してある量のリミットが与えられている。僕がそれに達することはもうないと思うけどね」

「僕が5基目のパワーユニットを使ってた時はいつも、もっと保ってくれるように祈りながら、ただただセーブしてセーブしてセーブしてた。明日からは、全てのレースでプッシュできるようになる」

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シリーズ F1
ドライバー ルイス ハミルトン , ニコ ロズベルグ
チーム メルセデス
記事タイプ 速報ニュース
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