コース特性を嘆くハミルトン。しかし「美しく、最終戦をすべき場所だ」
ハミルトンは、アブダビは素晴らしい場所であるが、トラック自体はF1マシンに適していないと話した。













メルセデスのルイス・ハミルトンは、アブダビGPの開催地であるヤス・マリーナ・サーキットのレイアウトは現代のF1マシンに適していないと語った。
ハミルトンは決勝レースを通して常にチームメイトのバルテリ・ボッタスを追っていたが、最後まで追い抜くことができなかった。
彼はエンジニアから、トラック上でオーバーテイクをするには1.4秒速く走る必要があると伝えられていたことを明かした。
「ストレートでトウ(スリップストリーム)を利用する必要があったが、一度最終セクターで近づいてしまうと……」とハミルトンは語った。
「素晴らしいトラックだけど、残念ながら今のマシンと合っているというわけではない」
「セクター3では(前のマシンに)ついて行くことができない。前のマシンを追い抜くために1.4秒のアドバンテージが必要だなんて、ここは最も”厳しい”サーキットのひとつだ」
「僕たちは同じマシンで、差はコンマ数秒だった。だから彼(ボッタス)が大きなミスを犯したりしない限り、僕はオーバーテイクできなかった」
ボッタスとのバトルについて尋ねると、ハミルトンはこう話した。
「エンジニアは、オーバーテイクのためには1.4秒のアドバンテージが必要だと伝えてきた」
「どのマシンが前を走っていたのかは問題ではない。(どんなマシンでもオーバーテイクは)難しかったと思う」
「実際僕がレースでやっていたように(前のマシンに)近づくために、良いペースで走っていた。だけど1.2秒以内まで近づくと、ウォールにヒットしてマシンを止めてしまいそうになる。基本的に4輪全てがスライドし始めるんだ。今日は何度もラリーをしているような感じになった」
一方で勝ったボッタスは、このコース特性に助けられた部分もあると感じているようだ。
「セクター3は良かったけど、このセクションは前のマシンに着いて行くことがとても難しいところだ」
そうボッタスは語る。
「前に周回遅れのマシンがいたんだけど、それに近づいた時に大いにロスを感じた。ルイスがセクター3で僕に近づいた時に常に苦労していたのも知っている」
「僕はレースをコントロールすることができた。みんなここはオーバーテイクが簡単ではないということを分かっていた」
オーバーテイクは難しいと嘆くハミルトンだが、それでもアブダビはF1の最終戦を開催し続けるべきだと述べた。
「ベストではなかったとしても、雰囲気やホスピテリティの面ではどこにも劣らないし、ここは最終戦を開催すべき場所だ」
「これほど美しい場所なのだから、素晴らしい週を過ごせる。多くのトラックがそうであるように、ここは前のマシンについて行くことが難しいという意味では、いくつか細かい欠点がある。僕はトラックのデザイナーじゃないから、これを変えることができるかどうかはわからない」
なおこのサーキットの設計者であるヘルマン・ティルケは、変更を施すことは可能であると日曜日に明かしていた。
彼はSky Sports F1に「コーナーを変更するというアイデアがある」と語った。
「とても小さな変更ではあるが、おそらく大きな影響を及ぼすだろう」
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この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | 第20戦アブダビGP |
ロケーション | ヤス・マリーナ・サーキット |
ドライバー | ルイス ハミルトン |
執筆者 | Matt Beer |