F1は”新世界”へ!? メルセデス「今季のF1は大接戦」と主張
メルセデスのトト・ウルフ代表は、開幕戦でのボッタスの苦戦は、今季のF1が大接戦になっていることを示していると語る。










メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、オーストラリアGPでのバルテリ・ボッタスの苦戦は、今季の競争の激しさを示していると語る。
ボッタスはオーストラリアGPの予選Q3の最初のアタックでクラッシュ。タイムを残せなかったばかりか、その際にギヤボックスにダメージを負ったため、グリッド降格ペナルティを受けた。その結果、ボッタスは決勝レースを15番グリッドからスタートし、前方を走るマシンのリタイアやピットストップのタイミングの良さもあり、最終的に8位でフィニッシュした。
これまでの数シーズン、圧倒的な強さを誇ってきたメルセデス。そのメルセデスをもってしても、メルボルンでオーバーテイクを成功させるのは非常に難しかった。そのため、これ以上の前進は不可能だったとウルフ代表は認める。
「これが現実だと思う」
そうウルフは語った。
「しかし、彼は他の誰よりも多くのオーバーテイクを成功させたと思う」
「彼は(ランス)ストロールを抜き、(エステバン)オコンを抜き、(ストフェル)バンドーンを追い抜いた。つまり3回オーバーテイクしたんだ。そして、セーフティカーのタイミングは幸運だった」
「彼のタイミングは完全に正しかった。それがなければ、トップ10に入れていなかっただろう。しかし、今季は全体がはるかに接戦になっていると思う。これまで見られたような、1台のマシンが独走するというような状況はない」
「新しい世界へようこそ」
またウルフ代表は次のように付け加えた。
「そういうことは、サーキットによるだろう。パワーがそれほど重要ではないサーキットでは、レッドブルはもうすこし近づいてくるかもしれない。私は、3チーム(メルセデス、フェラーリ、レッドブル)がレースで勝てるようなシーズンになると予想している」
「3チームの後ろに目を転じれば、マクラーレンやルノー、そしてハースがいる。彼らも、すぐそこにいるんだ。マックス(フェルスタッペン)やバルテリにとっては、それらのチームのマシンを抜くのも不可能だった」
当のボッタスも、下位チームのマシンを抜くのは難しかったと認めた。
「確かにそうだね」
ボッタスはそう語った。
「すべてのチームの差が縮まっている。だから、オーバーテイクするのは難しい。今年のクルマはダウンフォースが増している。だから、昨年よりも前を行くマシンに近づくのが難しい」
「エンジン(パワーユニット)の差は、もはやそれほど大きなモノではない。ルノーに比べればまだアドバンテージがあるが、それほど大きくはない。そしてルノーのパワーユニットを使うマシンは、コーナーでの走りが悪くないんだ。だから簡単には近づくことができなかった」
この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | オーストラリアGP |
ロケーション | アルバートパーク・サーキット |
ドライバー | バルテリ ボッタス |
チーム | メルセデス |
執筆者 | Adam Cooper |