追い抜き減少への対策を誓うF1「ファンは最も大切。ニーズに応えたい」

F1のマネージング・ディレクターを務めるロス・ブラウンは、開幕戦でのオーバーテイクの少なさを認め、改善のため努力すると誓った。

 F1のマネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、オーバーテイクが極端に少ない現在のF1の姿について、改善する必要があると語った。

 2018年のF1開幕戦オーストラリアGPは、オーバーテイクが極端に少ないグランプリだった。1周目を除けば、僅か5回しかレース中にオーバーテイクが成功されなかったのだ。この事態についてレッドブルのマックス・フェルスタッペンは、”価値のない”グランプリを見るくらいなら、テレビを消した方がマシだと痛烈に批判している。

 そもそも、オーストラリアGPの舞台であるアルバートパーク・サーキットは、オーバーテイクが難しいことで知られている。その傾向を改善すべく、今回は3つ目のDRSゾーン(通常は2つ)が設けられたものの、効果はなかった。

 ロス・ブラウンも、オーバーテイクが極端に難しかったため、エキサイティングなシーンが減少してしまったことを認めている。

「今回のレースには、F1の重要な要素が欠けていた。すなわちオーバーテイクだ。この開幕戦では、オーバーテイクをする動きがほとんどなかった」

 そうブラウンは語った。

「オーバーテイクを成功させるためには、他のマシンに近づくことができ、ホイール・トゥ・ホイールのバトルが出来るということは不可欠なのだ」

「2台のマシンの間の速度差が小さい場合、後ろを走るマシンが攻撃を仕掛けるために十分な距離まで近づくのは、ほとんど不可能だ」

「そのことについて我々は、昨日のレース(オーストラリアGPの決勝)で(ルイス)ハミルトンと(セバスチャン)ベッテル、フェルスタッペンと(ケビン)マグヌッセン、そして(フェルナンド)アロンソと(ダニエル)リカルドなどの事例で目の当たりにした」

 現在のF1のレギュレーションは、2017年に導入されたモノがベースとなっている。その初年度、オーバーテイクの回数は50%減少したことがわかっている。

 ブラウンはオーバーテイクの問題を解決すべく、専門家委員会を立ち上げたという。そして、コース上での追い越しを可能とするためには、組織的なアプローチが必要だと訴える。

「我々が組織面でのアプローチを行うまで、この問題を解決することはできないだろう」

 そうブラウンは語った。

「我々がFIAやチームと共に考えている目標のひとつは、2021年シーズンに、ドライバー同士がしっかりと戦うことができるマシンを走らせるというものだ」

「その目的を達成するために、FIAとF1は、ふたつのモデルを使い、風洞施設とCFD(計算流体力学)を活用した空力研究のプログラムを実施している」

「我々は、今のマシンの性能水準に近いマシンに進化させる必要がある。しかしその一方で、ホイール・トゥ・ホイールのバトルがより容易にできるようにならなければいけない」

 ブラウンは、オーバーテイクを”改善”することで、ファンを喜ばせたいと語る。

「F1ファンは、より素晴らしいショーやオーバーテイクを見たいと思っている。それこそが、コース上でお見せできる、最も刺激的で注目を集める要素だ」

 そうブラウンは語った。

「ファンは我々にとって、最も価値あるモノだ。だからF1は全体で、このニーズを満たすための努力を続けていかなければならない」

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この記事について
シリーズ F1
イベント名 オーストラリアGP
サーキット Melbourne Grand Prix Circuit
記事タイプ 速報ニュース