FIA、”追い抜き5回”の開幕戦を経て緊急会議「2019年に向けた改善を」

シェア
コメント
FIA、”追い抜き5回”の開幕戦を経て緊急会議「2019年に向けた改善を」
Adam Cooper
執筆: Adam Cooper
2018/04/06 6:59

FIAは、開幕戦でのオーバーテイク回数が極端に少なかったことを受けて、対策を練るため緊急会合を実施する。

Fernando Alonso, McLaren MCL33 Renault, Stoffel Vandoorne, McLaren MCL33 Renault
Fernando Alonso, McLaren MCL33
Max Verstappen, Red Bull Racing RB14 Tag Heuer, leads Nico Hulkenberg, Renault Sport F1 Team R.S. 18
Charles Leclerc, Sauber C37 Ferrari, battles with Lance Stroll, Williams FW41 Mercedes
Nico Hulkenberg, Renault Sport F1 Team R.S. 18, leads Valtteri Bottas, Mercedes AMG F1 W09
Kevin Magnussen, Haas F1 Team VF-18 Ferrari, leads Max Verstappen, Red Bull Racing RB14 Tag Heuer
Max Verstappen, Red Bull Racing RB14 Tag Heuer, leads Nico Hulkenberg, Renault Sport F1 Team R.S. 18, Stoffel Vandoorne, McLaren MCL33 Renault, and Valtteri Bottas, Mercedes AMG F1 W09

 開幕戦オーストラリアGPでは、オーバーテイクの回数がわずか5回と極端に少なく、F1はエンターテインメント性を欠いているとして多くの批判を受けた。そのためFIAは、来シーズンに向けてオーバーテイクの”しやすさ”を改善させるためにも、バーレーンGPの土曜日に緊急ミーティングを開くことを決定した。

 F1は2019年にレギュレーションなど複数の項目を変更する計画を立てているが、理論上、次のシーズンにルール変更を導入する場合は前年の4月30日までに承認を受けなければならない。それゆえ即座に今回のミーティングを開くこととなった。

 期日までは、レギュレーションを微調整するためのサポートを要求できる。しかし5月1日以降は、いかなる変更であっても全チーム満場一致の賛成が必要になるため、レギュレーション変更はより困難になる。

 土曜日のミーティングでは、2019年に向けて2つの重要な変更が話し合われることになっている。リバティ・メディアの専門家らの調査によると、その2つとはフロントウイングとリヤウイングだという。

 F1のモータースポーツ・マネージングディレクターであるロス・ブランは、将来のF1のルール構築を支援するため、元ウイリアムズF1チームのスタッフであるジェイソン・サマービルらを起用。空力専門家チームを結成した。オーバーテイクの改善は、このチームにとっても重要な目標である。

 リヤウイングについては、現行のものよりも大きくすることを目指すとのことだ。これが実現すると、DRSの効果がより大きくなるという。しかしその一方でリヤウイングのサイズ変更が実現したとしても、現在のハイダウンフォース化したマシンの持つ、”前を走るマシンの後ろについて走ることができない”という根本的な問題の解決には繋がらない。

 サマービルらの案は、フロントウイングを簡素化し、マシン後部の気流を改善するというものだ。またこの案には、フロントホイール周辺の気流をコントロールするために厳密にデザインされたパーツを除去することも含まれている。

 前を走る車のフロントウイングで始まった気流の乱れは、フロントホイール周辺で生まれる乱気流との相互作用により、後ろを走るマシンが追走することを難しくする。しかし、一部のパーツを除去することによってわずかにマシンの速度が落ち、後ろを走るマシンがより近づきやすくなるのだ。

 これらのアイデアは、2019年のレギュレーションに盛り込まれる可能性がある。

 あるチームの内部関係者は、「(会議で)要求される内容は、2019年のレギュレーションにおいて採用されることが望まれているものだ」とmotorsport.comに語った。

「適切な時期にこれがなされるのであれば、この両方の案を採用することに私は何の異議もない。4月末までにレギュレーションは決まる。これは重要な問題でもあるし、前に進むためにこれらのことに挑戦するという姿勢に賛成だ。実験をしてみて、何がどう機能するのかを確認しよう」

 彼らは、DRSゾーンを使用した実験を行うことによって、今シーズンのための短期的な解決策を探している。具体的には、今週末のバーレーンで、メインストレートのDRSゾーンを100m延長するようだ。

 2021年にレギュレーションを変更することに焦点が置かれてはいるものの、ブラウンは変更のタイミングをそれより前倒しすることが可能なだけの、十分ポジティブな結果が出ていると語る。

 アメリカやカナダで放送されているラジオ番組『SiriusXM』のインタビューに応じたブラウンは、「今私が考えている案にとても興奮している」と話した。

「確かに、フロントウイングは影響を受ける部位のひとつだ。それに乱流を作り出してしまう。マシン前方の乱気流に対する敏感さもある」

「これだけが影響を受ける部位ではない。全てのパーツやフロントホイールの後ろにあるバージボードも同様に敏感だ。そしてリヤのフロアや空力パーツもそうだ」

「あるマシンが前を走るマシンに近づくと、パフォーマンスが落ちてしまうということはわかっている。それに前を走るマシンから発生する乱流を減らしたり、乱気流に対する感度を下げるための改善策をすでに見つけている」

「それゆえ我々は、適切な方法でそれらを試している。それが解決策になるだろう。それまでの間に、安全かつフェアであり、導入すべきだと学ぶことができたモノについても、我々は対策として採り入れるだろう」

 一方で、テクニカルディレクターによる会議も開かれ、2019年に向けて議論されていた様々な提案が承認された。

 ここで承認された案には、ドライバーの最低重量を80kgとすることこと、バージボードのボディワークを簡素化し、シャシー上のスポンサーロゴをより見やすくすること、そしてエキゾーストの位置を低くし、空力効果を得ることができないようにすることなどが含まれている。

 また上記の案に加えて、ノーズの取り付け部を強化することも含まれている。これは昨年のシンガポールGPで、クラッシュを喫したフェラーリのマシンからノーズが外れてしまったことを考慮しての案である。

次の F1 ニュース
マグヌッセン「レースを改善するには、ドライバーの声は無視すべき」

前の記事

マグヌッセン「レースを改善するには、ドライバーの声は無視すべき」

次の記事

F1テクニカルチェック:バーレーンGP最新アップデート

F1テクニカルチェック:バーレーンGP最新アップデート

この記事について

シリーズ F1
執筆者 Adam Cooper
記事タイプ 速報ニュース