今季から装着が義務化されたハロ。この結果ヘルメットが隠されてしまい、ドライバーの識別が難しくなると考えられている。
ハースのケビン・マグヌッセンは、コクピット保護デバイス”ハロ”が取り付けられたことで、ドライバーのヘルメットを識別するのが難しくなったと考えている。
今季からF1マシンへの取り付けが義務付けられたハロ。このデバイスは、コクピット上に構造物を設けることで、ドライバーの頭部を保護しようというモノだ。しかしその構造物によりドライバーのヘルメットは隠され、外部からの識別が難しくなった。
ハースのマグヌッセンは、シーズン前テストの際、誰がマシンをドライブしているのか、識別するのが難しかったとmotorsport.comに対して語った。
「ドライバーを識別するという点では、間違いなく問題がある」
マグヌッセンはそう語る。
「僕はコースで一生懸命F1を見てみたが、誰がドライブしているのか分からなかった」
「それはいいことじゃない。おそらく、テレビを見ていても同じことが起きるだろう」
「最初のコーナーに入る時、どれが誰なのか、その手がかりは何も無いに等しいだろう」
昨年、F1はノーズに入れるカーナンバーのサイズを調整したり、マシンの両サイドにドライバー名を表示させることを改めて明確化し、コースサイドからの視認性向上を目指した。また、F1と同じくハロの装着が義務化されるF2に参戦中のDAMSは、ハロにドライバーの名前を表示した。
フォースインディアのドライバーであるエステバン・オコンは、ハロ自体をヘルメットのデザインにするというアイデアを提唱している。トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは、このオコンの意見に「本当に良いアイデアだね!」と賛同した。
「ハロが付いている限り、ヘルメットを見ることはもはやないだろう。少なくとも、視認するのはかなり難しい」
「グランドスタンドで観戦しているファンにとって、それはほとんど不可能なはずだ」
「だから、何らかの解決策が必要だと思う。ハロ自体のカラーリングを、国旗かそれに類する何かで素敵にデザインすれば、それが誰であるのか、ファンは識別することができる」
マクラーレンのフェルナンド・アロンソも、ハロをデザインすることには肯定的な考えを持っている。
「僕らにとっては、そうすることによる違いは何もない。でもファンを助けることになるなら、それは良い考えだ」
Additional reporting by Erwin Jaeggi and Stuart Codling