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新レギュレーション下で登場した2022年F1マシン。しかし過去の”解決策”を応用したデザインも多々存在

2022年のF1マシンは、レギュレーションが大きく変わったことで姿が一変。しかしながら、以前のF1に登場したことのあるソリューションが、各所に生きている。

Mercedes W13 floor comparison

写真:: Giorgio Piola

 2022年のF1は、テクニカルレギュレーションが大きく変わったこともあり、マシンの形状が昨年までとは大きく異なっている。しかし各チームが採った解決策の中には、過去のマシンに使われたアイデアを現代風にアレンジしたモノが数多くある。

 これは、チームがかつて成功したコンセプトを忘れていないということを意味する。そしてそれを教科書に、新レギュレーション下で最新マシンを作り上げていったのだ。

 本稿では、そのいくつかをご紹介していくこととしよう。

 マシンのフロント部分では、ノーズの高さやデザインにかなりの制約が課されているため、傾向としては2種類程度に分けられると言えよう。

 フロントウイングに関しては、中央部分を持ち上げるか、それとも路面に近づけるか……このふたつの選択肢が見て取れる。中央部を持ち上げているのは、アルファタウリとアストンマーチンの2チーム、それ以外は中央部分を下げている。

Tyrrell 019

Tyrrell 019

Photo by: Giorgio Piola

 ウイングの中央部分を持ち上げると言えば、やはりティレル019を忘れてはならないだろう。今のマシンと単純比較するわけにはいかないが、ノーズを高くしてマシンの中心線付近に多くの気流を取り込むことの重要性を気付かせた1台であることは間違いない。

 ティレルの翌年用マシン020をはじめ、その後多くのマシンがこのトレンドを採用。1991年のジョーダン191は、それをもっともエレガントにまとめた1例である。

Jordan 191

Jordan 191

Photo by: Motorsport Images

 これと同じ考え方は、今シーズンのマシンにも受け継がれている。アストンマーチンは、ジョーダンの流れを汲むチーム。ジョーダン〜ミッドランド〜フォースインディア〜レーシングポイントを経て、昨年からアストンマーチンとなった。そして同チームの2022年車AMR22は、フロントウイングの中心部分が、ジョーダン191ほどではないものの持ち上げられている。これもやはり、車体の下に空気を引き込もうと考えられたデザインである。

 一方でここ数年でよく見られてきたフロントウイングの中央部分が下に下げられている解決策は、今シーズンのトレンドとなっている。

Ferrari F92A -F93A section comparison

Ferrari F92A -F93A section comparison

Photo by: Giorgio Piola

 サイドポンツーンにも、かつて見られたデザインを彷彿させるようなマシンが、今シーズン多々ある。

 アストンマーチンAMR22は、過去のふたつのマシンを思い起こさせるサイドポンツーンになっている。

 AMR22は、サイドポンツーンが前後に長く、後方はフロアに向けて落とし込まれていないデザインを採用した。そしてその下部は大胆に抉られ、リヤエンドに向かう気流の流路が確保されている。

 これは2011年のトロロッソSTR6や、1992年のフェラーリF92Aで採用されたダブルフロアに似たソリューションである。

Renault R25 2005 rear suspension and brake

Renault R25 2005 rear suspension and brake

Photo by: Giorgio Piola


 フェラーリやアストンマーチン、アルファロメオなどが採用したサイドポンツーン上の大規模なルーバーも、久々の登場と言えよう。

 2005年のルノーR25や、2006年のBMWザウバーF1.06のサイドポンツーン上面には、広範囲にわたって冷却用のルーバーが開けられていた。しかし2009年にレギュレーションが改定され、よりシンプルなボディ形状になったことで、それほど広範囲にルーバーを開けることができなくなった。

 しかし2022年のレギュレーションでは、再びルーバーが復活。冷却に関する選択肢が増えた。ただこのルーバーは冷却用だけでなく、空力的な効果も狙ったもののはずだ。

Mercedes AMG F1 W12 new full side

Mercedes AMG F1 W12 new full side

Photo by: Giorgio Piola

 今シーズンからのF1は、フロアの下でダウンフォースの大半を発生する、グラウンド・エフェクトカーとなる。そのため、フロアの開発は今後最大の注目ポイントとなるのは間違いない。

 そんな中メルセデスは、昨年と同じようにフロアの端が波打つ形状を採用してきた。ただそのデザインは異なる。

 昨年の波打つフロアは、波の上端が直線状になっており、その上には前後に長いフィンが取り付けられていた。しかしW13のそれは上部にフィンがなく、本当に布がたなびいているように波打っている。

 形状が異なるとはいえ、求めているモノは昨年同様であろう。つまりチームは、この形状によりパフォーマンス上のメリットがあると信じているのだろう。

 
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