F1とWECに参戦するアロンソ。過酷なスケジュールにどう対処する?
F1にはマクラーレンから、WECにはトヨタからフル参戦する今季のアロンソ。”ピーク”を避けるために日常を変え、準備を進めているという。
















フェルナンド・アロンソは今季、マクラーレンからF1にフル参戦すると共に、TOYOTA GAZOO Racingの一員としてWEC全戦も走ることになっている。そしてアロンソにとってのWECデビューレースとなるスパ6時間レースは、今週末の開催だ。
しかしアロンソは、いきなり多忙なスケジュールをこなさねばならない。スパ6時間はF1アゼルバイジャンGPの1週間後。しかもスパのレースが終わるとすぐ翌週に、F1スペインGPが待ち構えている。
アロンソがWECへの挑戦を決めたのは他でもない。彼はF1モナコGP、ル・マン24時間、インディ500を全て制するいわゆる”世界3大レース制覇”を目指しており、そのためル・マン24時間を含むWECへの参戦を決めたのだ。なお昨年のアロンソはモナコGPを欠場してまで、インディ500に挑戦した。
「僕は毎日エネルギーを節約している」
そうアロンソは語る。
「僕はそれが重要であると分かっている。2週間先を考え、その2週間で必要なエネルギーを考えるんだ」
「短期的な準備ではなく、長期的なものだ。次の日曜日には100%になりたい。そしてまたスペインでの日曜日にも100%になりたい。当然、ル・マンの日曜日にも100%になる必要がある」
「トレーニングのプログラムも、そしてフライトや休息、どの飛行機に乗るか、そして何を食べるか……それは間違いなくタイトな計算だ」
「平均的に99%に保ち、ピークを迎えないようにするつもりだ」
しかしアロンソにとって最も忙しい日々は、今月末に始まる。5月27日に決勝を迎えるモナコGPを皮切りに、ル・マンのテストデー、カナダGP、ル・マン24時間本番、フランスGP、オーストリアGP、イギリスGP……と7週連続で走ることになるのだ。
さらにシーズン後半には、より厳しい移動スケジュールを組まねばならない。WEC富士の日程が変更されたことで、ロシア(F1ロシアGP)→日本(F1日本GP)→日本(WEC富士)→アメリカ(F1アメリカGP)→メキシコ(F1メキシコGP)と、ユーラシア大陸と日本、そしてアメリカ大陸と、次々に渡っていかねばならないのだ。
そしてその後、11月にはブラジルGP、WEC上海、アブダビGPと、再び地球上を大移動し、シーズンを終えることになる。
アロンソは両カテゴリーの準備に、すでにかなりの時間を費やしている。マクラーレンのファクトリーでは、通常通りF1のシミュレータに乗っているが、ドイツのケルンにあるTMGを訪れ、TS050のシミュレータにも乗っているようだ。
アロンソはアゼルバイジャンGPの週末を前に、移動スケジュールをどう修正したのかの一例として、木曜朝の行動を明らかにした。
「目を覚ますと、僕はジムに行き、少し運動するつもりだった。でも、90%の気分だったから、何もしなかった」
そうアロンソは説明する。
「僕はもう少しベッドにとどまって、夕方早い時間にももう一度眠る。僕はできるだけの準備をしたんだ」
アロンソの今季これからの参戦スケジュール
5月5日:WECスパ
5月13日:F1スペインGP
5月27日:F1モナコGP
6月3日:ル・マン テストデー
6月10日:F1カナダGP
6月16-17日:ル・マン24じかん
6月24日:F1フランスGP
7月1日:F1オーストリアGP
7月8日:F1イギリスGP
7月22日:F1ドイツGP
7月29日:F1ハンガリーGP
8月19日:WECシルバーストン
8月26日:F1ベルギーGP
9月2日:F1イタリアGP
9月16日:F1シンガポールGP
9月30:F1ロシアGP
10月7日:F1日本GP
10月14日:WEC富士
10月21日:F1アメリカGP
10月28日:F1メキシコGP
11月11日:F1ブラジルGP
11月18日:WEC上海
11月25日:F1アブダビGP
この記事について
シリーズ | F1 |
ドライバー | フェルナンド アロンソ |
チーム | マクラーレン , Toyota Gazoo Racing |
執筆者 | Scott Mitchell |