F1”完全電化”は実現不可能!? フォーミュラEのCEOが独占権を主張

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F1”完全電化”は実現不可能!? フォーミュラEのCEOが独占権を主張
執筆: Alex Kalinauckas
2018/08/13 9:38

F1のスポーティングディレクターであるロス・ブラウンは、今後必要だと感じた際にはF1を電動シリーズ化することを示唆したが、フォーミュラEがこれに反発している。

 2021年以降のパワーユニットについて、議論が続いているF1。当初はMGU-Hを廃して、より安価な”ハイブリッドエンジン(エンジン+運動エネルギー回生)にする方向で話がまとまりつつあったが、現行マニュファクチャラーの反対に合い、現在の方式がそのまま継続されるという見方も出ている。

 ただ、世の中の流れはハイブリッドを通り越し、電動自動車へと移り変わっている。そのため、自動車メーカーの焦点は、完全電動フォーミュラーカーのシリーズであるフォーミュラEに向けられ始めており、予定されているメーカーも含め、参戦ブランドの数はF1を完全に上回る情勢だ。

 そんな中、F1のスポーティングディレクターであるロス・ブラウンは、将来のF1が電動マシンになる可能性について”止めるモノは何もない”と語る。

「5年後か10年後、またはF1に異なるタイプのパワーユニットを導入する必要があると思われた時はいつでも、我々はそれを行うだろう」

 ブラウンはF1のファンコミュニティのウェブサイトでそう語った。

 しかし、フォーミュラEのCEOであり、同シリーズの創設者でもあるアレハンドロ・アガグは、F1が完全電動のシリーズになることを意味するのであれば、そのような動きは不可能なことだと語る。

「ロスは、F1は10年後には電化できると語った。しかし基本的には彼らにそれをすることはできない」

 アガグはmotorsport.comにそう語った。

「フォーミュラEは、25シーズンにわたるFIAとの独占ライセンスを得ている。そして、我々はまだ4シーズンしか終えていない。もし我々が契約を更新しなければ、F1は2039年から電動パワーユニットに移行することができる。しかし、契約を更新しない理由を、私は見つけることができない」

「我々は少なくとも、2039年までは電動フォーミュラマシンを使うシリーズを運営する独占権を持っている。少なくともそれまでは、F1が完全電化されることはない。もちろん、彼らが我々と相談したいというのならば、それはまた別の質問だ。話をすることについては、常にオープンなのだ」

「しかし私に話をすることなく、彼らが電動化に進むことはできない」

F1とフォーミュラEは”競争相手”ではない!?

 ブラウンが将来のF1電動化を示唆する発言は、F1がフォーミュラEに脅かされている危機感の表れだと感じるかと尋ねられたアガグは、次のように答えた。

「私は、彼らにそんな心配をする必要があるとは思えない」

「わからないが、もし彼らがそうするなら、おそらくそれは過ちだろう」

「我々のシリーズは、それぞれ非常に異なるモノだと思う。完全に両立することができるはずだ」

「競争は全くない。両者は、絶対に両立できる。私はロス・ブラウンのことを大いに賞賛しているが、今回の場合は彼は計算を間違えたと思う」

 ブラウンはフォーミュラEの魅力とファンの数について、F1と比較して「非常に未熟」と評した。しかしアガグは、このコメントは無礼なモノだとは感じなかったと説明する。

「我々はF1のことを、大いに賞賛している」

 そうアガグは語る。

「我々はF1のことが大好きだし、その姿勢を変えることはない。しかし、そういうコメントが出てくるのは実に興味深い。なぜならフォーミュラEは、急速に成長しているからだ」

「フォーミュラEが成長している過程を見れば、F1の一部の人たちが電化を考えるのは理解できる。それはかなり意味のあることだと思う。(元F1の前CEO)バーニー(エクレストン)も、数カ月前に『F1は完全に電動にならなければいけない』と語っていた」

「私が理解しているのは、基本的にはF1が完全に電化される可能性はあるものの、FIAとの独占契約は我々が持っているため、我々と話をしない限りそれは不可能だということだ」

「FIAの名を使わないのであれば、彼らにもそれは自由にできる。しかし、そうなった場合にはF1とは呼ぶことはできない。F1は、FIAに属する名前だからだ」

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シリーズ F1 , フォーミュラE
ドライバー Ross Brawn
執筆者 Alex Kalinauckas
記事タイプ 速報ニュース