速報ニュース

F1

決まらない次世代F1のPU規則。”日和見主義”との批判にメルセデス反論

メルセデスのトト・ウルフは、2021年以降に導入される将来のF1エンジンについてのルール制定に向けて、自分たちは”日和見主義”ではないと主張した。

Jonathan Noble

Jonathan Noble

公開日時: 2018/03/27 9:03

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

Christian Horner, Red Bull Racing Team Principal, Toto Wolff, Mercedes AMG F1 Director of Motorsport and Maurizio Arrivabene, Ferrari Team Principal

 2021年以降のF1に導入される予定の次世代パワーユニットのレギュレーションは未だ固まっていない。しかしメルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、現在のポジションを維持したいがために変更を拒んでいるのではないと主張した。

 昨年10月、F1オーナーのリバティ・メディアとFIAは、2021年以降の大胆なレギュレーション刷新を各チームに提案した。2021年以降の新パワーユニットは回転数を3000rpm上げながらも、1.6リッターV6ターボエンジンを維持。一方でコストの削減を目指し、MGU-Hを廃止、共通パーツを採り入れるなどの方向性がチームに示された。

 これに対し、ルノーとフェラーリは共通パーツ導入に難色を示し、むしろ再開発のコストがかかるとして提案に反対。メルセデスもこれに同調している。

 この姿勢は、マニュファクチャラーが現在持っている競争力のアドバンテージを守る為、変更を受け入れることを拒んでいるのではないかとも受け取れる。

 ウルフはそれは事実ではないと否定。一方で、ゼロから新しいパワーユニットを作るよりも、FIAとリバティが提案した妥協案を受け入れることの方が、チームにとって事態がより複雑になると考えているようだ。

 メルセデスはトップを守りたいがために変更を受け入れずにいるとの非難に対して、ウルフはドイツの新聞紙に「そんな風に”日和見主義”でいるわけにはいかない。さもなければ、いつの日か誰かに噛み付かれることになる」と反論した。

「我々にとって、エンジン規則の変更は望ましいことですらあるんだ。なぜなら、我々メルセデスの持つ組織構造が活きると考えているからだ」

「パフォーマンスが移り変わるのを防ぐため、我々はゼロからもう一度始めることを望んでいる。だけど、それではコストが高くついてしまうだろう。それゆえ、我々はある程度ルールを維持することを求めているんだ」

「2年後(2020年)には、現在参戦しているエンジンメーカーのパフォーマンスの差はわずかなものになっているだろう。今季はルノーが近づいてくるだろうし、ホンダも大きな飛躍を遂げている」

 FIAとリバティは既存のマニュファクチャラーの利益と、新たなマニュファクチャラー参戦の可能性との間でバランスを取らなければならないが、ウルフは新たに参戦するメーカーの成功を保証するようなルール作りをすることは間違っていると考えている。

「いかなる競争においても一定の水準というものがあり、F1参入のレベルは高い。しかし、ルールを変更することによって新たなメーカーが参入当初から競争力を発揮できるようにすべきではない」

「我々メルセデスにも、2010年から2012年にかけて困難な時期があり、この期間は1勝しかできなかった。新規参入する”F1ビギナー”のマニュファクチャラーがすぐにトップ争いができるようにするために、F1はどんなサービスをすることができるだろうか? もしそれが機能するなら、彼らにとっては良いことだろう」

「私は、人工的なレベリングに警告することしかできない。しかし結局のところ、我々と争っているチームは、ハードワークと多くの投資の成果でその位置を勝ち獲っているチームなんだ」

 新しいパワーユニットのルールについて、マニュファクチャラー側から提出された妥協案の詳細は明らかにされていないものの、ウルフ本人は標準パーツ導入に賛成しており、コストダウンと新規マニュファクチャラーを呼び込む助けになると考えているようだ。

「我々は、特定のコンポーネントを供給用にリリースし、標準化する必要があると考えている」とウルフは話した。

「それに加えエンジン回転数を増やし、燃料流量も緩和すべきだと思う」

「標準パーツは、新規参入者が開発したがらないエリアで導入を検討するべきだ。我々は自分たちのテクノロジーを利用可能にするか、標準化したい」

F1への投資を続けるとダイムラー会長

 ウルフのこれらのコメントは、新ルールがメルセデスとフェラーリにとって望んでいるようなルールにならなかった場合、F1から撤退してしまうのではないかという噂が再び持ち上がってきたことを受けて出されたモノだ。

 しかし先週、メルセデス・ベンツの親会社ダイムラーのディーター・ツェッチェCEOは、現代のF1についてメルセデスがどう取り組んでいるかをSNS上で語った。

「F1にはまだ本当に価値があるのかとよく人から尋ねられる。電動モビリティの機運が高まり、自動運転の実現が見えてきた今、気候変動に影響を与える過去の遺物なのではないか、と。皆さんの間ではそういった議論がされている」

「私の見解では、F1は絶対に価値があるものだ。そしておそらく、今まで以上にその価値を増している」

 ツェッチェは、F1をハイブリッド技術の開発の場として重要であり、チームを運営することでビジネスにおける教訓を得ることができると説明。また、F1を魅力的なスポーツとして維持するためには、人々の感情が重要な要素になると語った。

「F1は、人間の最も根本的な感情を映し出してくれる。お気に入りのチームやドライバーに対しての情熱や、その他のチームに対する嫌悪、レースに敗北した苦痛やうまくいった時の幸福……そう言った感覚的な経験は、マシンのスピードとエンジンの轟音からもたらされる」

「F1は、週末を楽しく過ごすために必要なもの全てを提供することができる。それが、メルセデスがこのレースへの投資を続ける理由だ」

あなたの意見が聞きたい!

Motorsport.comで何を見たいですか?

5分間のアンケートにご協力ください。

- Motorsport.comチーム

コメントを読んで投稿する

関連ニュース :

記事をシェアもしくは保存

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

前の記事 ホンダはルノーに追いついた!? 両社のPUをドライブしたガスリー語る

次の記事 エイドリアン・ニューウェイのレッドブルRB14開発への関与は!?

Top Comments

コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?

View More & Comment

More from

Jonathan Noble



大きく前進を果たせなければ、F1タイトル5連覇は目指せない……フェルスタッペン、レッドブルに警鐘鳴らす

F1

F1 2024/12/29

大きく前進を果たせなければ、F1タイトル5連覇は目指せない……フェルスタッペン、レッドブルに警鐘鳴らす



ハミルトンのメルセデスF1最終年度での苦戦、その原因は? エンジニアリング統括が明かす

F1

F1 2024/12/27

ハミルトンのメルセデスF1最終年度での苦戦、その原因は? エンジニアリング統括が明かす



僕にできることはある……ボッタス、“最悪のシナリオ”でF1シート喪失も闘志は消えず。酒の勢いで始めたおバカ挑戦で再認識

F1

F1 2024/12/25

僕にできることはある……ボッタス、“最悪のシナリオ”でF1シート喪失も闘志は消えず。酒の勢いで始めたおバカ挑戦で再認識

More from

メルセデス



メルセデス、ラッセルの復調で慎重に?「どちらかのドライバーを優遇しないよう戦略判断を見極めなければ」

F1

F1

バーレーンGP

26 分前

メルセデス、ラッセルの復調で慎重に?「どちらかのドライバーを優遇しないよう戦略判断を見極めなければ」



”若き天才”同士のリスペクト。アントネッリ、フェルスタッペンからの学び「彼のすぐ近くで走っていると、分かることがある」

F1

F1

アゼルバイジャンGP

4 時間前

”若き天才”同士のリスペクト。アントネッリ、フェルスタッペンからの学び「彼のすぐ近くで走っていると、分かることがある」



同じPUなのになぜ? メルセデスとマクラーレンのストレートスピードが段違いだった理由

F1

F1

アゼルバイジャンGP

20 時間前

同じPUなのになぜ? メルセデスとマクラーレンのストレートスピードが段違いだった理由

最新ニュース



メルセデス、ラッセルの復調で慎重に?「どちらかのドライバーを優遇しないよう戦略判断を見極めなければ」

F1

F1 F1

バーレーンGP

26 分前

メルセデス、ラッセルの復調で慎重に?「どちらかのドライバーを優遇しないよう戦略判断を見極めなければ」



F1ドライバーになるために”必要なこと”を鍛える、ハースとトヨタの育成プログラム「それが結果に繋がっていけばいいと思う」

F1

F1 F1 40 分前

F1ドライバーになるために”必要なこと”を鍛える、ハースとトヨタの育成プログラム「それが結果に繋がっていけばいいと思う」



ヤマハ、小椋藍の活躍に大いに期待「日本の”失われた”バイクへの情熱を復活させてくれるはず」

MotoGP

MGP MotoGP

日本GP

1 時間前

ヤマハ、小椋藍の活躍に大いに期待「日本の”失われた”バイクへの情熱を復活させてくれるはず」



”若き天才”同士のリスペクト。アントネッリ、フェルスタッペンからの学び「彼のすぐ近くで走っていると、分かることがある」

F1

F1 F1

アゼルバイジャンGP

4 時間前

”若き天才”同士のリスペクト。アントネッリ、フェルスタッペンからの学び「彼のすぐ近くで走っていると、分かることがある」

Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.

フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。

次の 2 つのオプションがあります。

購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします

広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード

お知らせの管理

登録